きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

フジキセキの功績

ようこそいらっしゃいませ。

1994年の朝日杯3歳ステークスの覇者で幻の3冠馬とも称されるフジキセキが、28日午前に亡くなったと報じられました。23歳で老衰だったようです。
フジキセキは日本の競馬史を塗替え大きな変革をもたらしたサンデーサイレンスの初年度産駒になります。均整の取れた馬体でデビュー前から期待が寄せられ、1994年8月の新潟競馬場でデビュー。当時はサンデーサイレンス産駒が続々と勝ち上がり、サンデーサイレンス旋風と言われていた時期で、フジキセキもまた能力の違いを魅せつけて圧勝でのデビュー勝ちでした。
つづく2戦目のもみじステークスでは、翌年のダービー馬で同じサンデーサイレンス産駒のタヤスツヨシを寄せ付けずに完勝。ケタ違いの強さで朝日杯3歳ステークスを勝ち、サンデーサイレンス時代の扉を開いた馬でした。

クラシックの主役として頂点に立ったフジキセキでしたが、弥生賞を勝ったあとに故障が判明して引退。種牡馬入りします。フジキセキの引退後もサンデーサイレンスの血はとどまることを知らずにつぎつぎと日本の競馬の歴史を塗り替えていき、フジキセキもまた種牡馬としてその血を仔へと引き継いでいきました。カネヒキリ、キンシャサノキセキ、ダノンシャンティ、ストレイトガール、サダムパテック、イスラボニータなど多くのG1馬がフジキセキ産駒として誕生しています。

フジキセキはシャトル種牡馬としてオーストラリアでも供用され、2008年にはドバイシーマクラシックを勝ったサンクラシークを送り出しています。2010年に種付け生活を引退。治療をしながら牧場で余生を過ごしていました。ご冥福をお祈りします。

さて、29日は大井競馬場で東京大賞典が行われます。有馬記念が中央競馬を締めくくるレースならば、東京大賞典はダートレース1年を締めくくる大一番です。昨年はホッコータルマエが優勝、連覇を果たしましたが、今年はどんなレースとなるでしょうか。

×