競馬との出会い

日刊スポーツ新聞競馬担当・藤本真育

 はじめまして。このたび、優希乃さんからバトンを受け取りました、日刊スポーツ新聞社で競馬記者をしている藤本真育(マイク)と言います !  せっかくこのような機会をいただけたので、僕と競馬との出会いをお話しできればと思います。

 競馬とのファーストコンタクトは中学校1年生、年齢で言うと14歳くらいの時だったでしょうか。仲のいい友達が、「ウイニングポスト」という競馬ゲームにはまってて、僕も一緒になってずっとやっていました。馬を育てて強くする。自分の所有馬がGIを勝った時の快感は忘れられません。そのときは競馬という競技もなんとなくしか分からず、ただ強い馬を作ることに夢中になっていました。それが僕の競馬との出会いです。

 そういった中で、実際に馬が走っていることを知り、徐々にですが、実際の競馬をみるようになっていきました。そうすると、いろいろな魅力があったんですよね。特に感じたのは、感情豊かな馬の表情がとにかくにかわいいということ。元々、動物が好きということもあって、本格的に競馬の魅力に引き込まれていきました。

 競馬を見ることが毎週のルーティンになっていた高校生の頃。出会ったのが、13年菊花賞を勝ったエピファネイアです。これが当時の僕に大きな衝撃を残しました。気性が荒く、制御が難しいエピファを3000メートルという長距離で完璧に乗りこなす。福永騎手のすごさを見て、鳥肌が立ちました。勝利騎手インタビューの時に見せるうれしそうな表情と観客の声援。「うわ、福永騎手と話がしたいな~」と思いました。ゲームから始まった僕の競馬ライフですが、最終的には騎手の魅力に取りつかれ、この世界に飛び込みました。

 今では競馬記者という仕事に就き、丸4年がたちました。ありがたいことに福永騎手と直接、お話しができています。憧れの人と好きな競馬の話ができる。こんな幸せなことはないですし、強く願って努力すれば夢はかなえられる。そのことを競馬から教わった気がします。福永騎手がサウジアラビアで引退レースを迎えるため、サウジへの出張も決まりました。自分が憧れた人の節目の瞬間に立ち会える。それも記者の魅力だなと感じます。

 そして僕がこのコラムを通じて言いたいことがあります。それは競馬という素晴らしい競技を皆さんにもっと知ってほしいということです。1頭の馬に多くの人が関わっていて、それぞれに感動的なドラマがある。競馬は人生を豊かにすると思っています。まだ競馬を知らない人はぜひ、気に入った1頭をずっと追いかけて応援し続けてほしいです。

 僕が衝撃をもらったエピファネイアは今、種牡馬となり牝馬3冠を達成したデアリングタクトや先日引退が発表されたエフフォーリアなど数多くの活躍馬を輩出しています。血がつなぐドラマに終わりはありませんし、長きに渡りずっと楽しめるのが競馬です。これからも競馬記者の一員として、馬券の参考になる情報はもちろんなのですが(笑い)、馬の魅力、騎手の魅力を届けられればと思っています。

第13回 藤本 真育(マイク) さん(日刊スポーツ記者)

日刊スポーツ記者

次回は、、、。

佐藤 哲三 さん(元JRAジョッキー)です。

次回のリレーコラムは、
藤本 真育(マイク) さん(日刊スポーツ記者)からのご紹介で、
佐藤 哲三 さん(元JRAジョッキー)です。
お楽しみに。

※この記事は 2023年3月3日 に公開されました。


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