馬事叢論 活動報告、提言など

第4回「朝の光が広がる国際的社交場」

砂漠の馬王国ドバイを訪れて 第4回「朝の光が広がる国際的社交場」

今回はドバイワールドカップデーの前々日木曜日に行われた〝Breakfast With The Stars(ブレックファスト ウィズ ザ スターズ)〟に参加したお話です。
左:地元新聞にも優勝候補として取り上げられたジェンティルドンナ号。右:〝Breakfast With The Stars〟は翌日の新聞の一面に

〝Breakfast With The Stars〟とはドバイワールドカップデーが行われるメイダン競馬場での調教供覧とあわせた朝食会のイベントで、会場には出走関係者が主に集まるのですが、一般の方の参加も出来ます。

早朝6時にホテルを出発した一行がメイダン競馬場でまず目にしたのは、世界最大・最長のターフビジョンと初めて見る〝黒い馬場〟でした。この巨大なターフビジョンは日本の三菱電機が製造したもので、それまで世界一のサイズであった東京競馬場のターフビジョンを上回る約1.5倍(長さ107.52m10.88m)の面積を持ち、大きいばかりでなくレースを盛り上げるには欠かせない役割りを担っています。詳しくはドバイワールドカップデーのところで触れたいと思います。

一行が初めて見た〝黒い馬場〟。日本では見ることが出来ないこの馬場の正体については次回お話します。

写真上:会場のメインゲート。写真下:インタビューを受けるM.スミス騎手。ドバイワールドカップではロイヤルデルタ号(USA)に騎乗

広いスタンド前のスペースでは白一色に統一されたパラソルとテーブルが一面にひろがり、テレビの中継が入り調教解説の他に出走馬の騎手や調教師がインタビューに応じていました。この日の模様は翌日の新聞に大々的に掲載され、マスコミの扱いもセンセーショナルなものでした。

ここで一行に思わぬ訪問者が近づいてきました。一人はJRA佐藤浩二総括監。ドバイワールドカップデーの開催にあわせて開催されている国際競馬統括機関連盟(IFHA)の総会にアジア競馬連盟の会長である同氏がその代表として出席されているとのことでした。
そしてもう一人はドバイシーマクラシックに出走するジェンティルドンナ号のオーナー、当協会会員(有)サンデーレーシング代表の吉田俊介氏でした。日本から遠くアラビアンナイトの地での再会に歓声の輪が広がりました。

ところで、一行が滞在した時間帯での調教は主にスクーリングを兼ねた程度の調教でした。残念ながら、我々の目の前であるスタンド前で調教が行われることはなく、向う正面での軽めの調教でした。

朝食会場には世界中から集まった出走関係者と一般の参加者でいっぱいとなり、まさに朝日を浴びながらの国際的社交場でした。

朝日を浴びながらの朝食(写真上)。豪華な朝食のメニューの一部(写真左下)。入場者に配られた帽子と入場券(写真右下)。

また、主催者が会場を盛上げるために、豪華な朝食メニューとともにバンドの演奏やジャグリングのパフォーマンス、ネイルアートなどの美容サービス、高級自動車(ジャガー)の展示・・・。
一行は思い思いに〝Breakfast With The Stars〟の雰囲気を楽しんでいたところ、突然のアナウンス。入場券の半券に番号が印字されており、どうやら抽選番号のようです。

抽選がこれより行われるようで、緊張と注目の中での当選番号の発表。

「○○○番(もちろん英語)」
なんと、山科統 副会長が当選!!

まわりの歓喜と狂乱の歓声の中、山科副会長はステージに駆け上がりました。

朝日を浴びながらの朝食(写真上)。豪華な朝食のメニューの一部(写真左下)。入場者に配られた帽子と入場券(写真右下)。

さて、賞品は!?
もしかして展示してある高級自動車、金塊、はたまた七つ星ホテルの宿泊招待かと期待は膨らみますが・・・。

同行の通訳から、どうやら展示されている高級自動車の試乗権が賞品と判明。膨らんだ期待はしぼみましたが、この一行にはなぜかハプニングとサプライズがつきまとうエピソードでした。

次回は〝黒い馬場〟の正体のお話しです。(5月1日更新予定)


×