海外だより
ダービー戦線異状あり
日本時間の昨夜、英ダービーの最大にして最後のトライアル・G2ダンテSが行われました。これで本番のゲートインを待つばかりになりましたが、レースの結果は不動の大本命が破れる大波乱、にわかに暗雲が立ち込めてきました。ザライオンインウィンター、聞くからに雄々しく逞しい馬名ですが、久々のレースで戸惑ったのか、馬群を抜け出せないまま6着に沈みました。父が名馬ガリレオの半弟でダービーと凱旋門賞に勝ったシーザスターズ、ダービーはここ2年連続で制覇し史上最多の10勝に達している天才エイダン・オブライエン調教師が手がけています。一昨年はシーズン緒戦の2000ギニーで12着と考えられない大敗を喫したディープインパクト産駒オーギュストロダンを、短期間で見事に立て直してダービーでは、不死鳥のように羽ばたかせた名伯楽です。昨年のダービー馬シティオブトロイbyジャスティファイも2000ギニーは17馬身差の9着に大敗後の復活勝利でした。これら先輩に比べれば、ザライオンインウィンターは6着とは言え着差は4馬身、わずかとは言えないでしょうが大敗は喫していません。巻き返し可能な範囲でしょう。
さて話を横道から戻しますが、毎年5月第1土曜に欧米同時に開幕するクラシック戦線、今年は開幕前夜のケンタッキーオークスを皮切りに、ケンタッキーダービー、英2000ギニー、そして翌日の英1000ギニーとゴドルフィンの所有馬が連戦連勝を飾り、世界中のファンを吃驚仰天(ビックリギョウテン)させてくれました。信じられない出来事を見られるのも競馬の面白さの一つでしょう。吃驚仰天はこれで終わりません。開幕を告げるギニー戦が終わると、ヨーロッパでは次なる頂上戦ダービー&オークスのトライアルレースが盛んに開催されます。ダービー出走権は、アメリカの場合は半年以上に及ぶ「ロード・トゥ・ザ・ケンタッキーダービー」と名付けられた選定レースシリーズで獲得したポイント数で決まりますが、ヨーロッパはレーティングが鍵を握りますから、直前のトライアルレースが重要なポジションを占めます。日本は獲得賞金順位が選定の基本になっていますから、ダートや短距離レースで稼いだ馬にも優先権が発生します。直近のトライアルレースに重きが置かれるのは、フェアなジャッジだろうと思います。
エイダン・オブライエン厩舎は、合計12ものダービー&オークストライアルに所属馬を出走させ、連戦連勝もいいところで、勝った馬より負けた馬を数える方が手っ取り早い結果でした。負けたのは、日本人ファンには知名度No.1とNo.2と思われる日本人馬主が共有するトリニティカレッジbyドバウィがダービーと同舞台エプソムのブルーリボントライアルで惜しくもアタマ差の2着だったのと、世界中が大本命と認めるザライオンインウィンターの2頭だけでした。あとは勝つは勝つはトライアル12戦10勝とゴドルフィンも兜を脱ぐ破竹の勢い!主役ザライオンインウィンターの後退でブックメーカー各社がダービーの1番人気に指名したのは、レパーズタウンのダービートライアルSを勝ったドラクロアbyドバウィというオブライエン厩舎のサラブレッドでした。層の厚さは天下一です。日本と異なり馬房制限がなく軽く100頭を超える2歳馬が入厩、それも選りすぐりの良血揃いですから、想像もできないスケールで層の厚さのバックグラウンドが広がっています。これからエプソムに出陣する馬、フランスダービーに遠征する馬、アメリカの芝三冠に向かう馬、それぞれ馬の状態や適性を篩(ふるい)にかけられて使い分けされていくのでしょうが、欧米クラシック戦線の動向はオブライエン軍団のサラブレッドたちから目が離せません。
さて話を横道から戻しますが、毎年5月第1土曜に欧米同時に開幕するクラシック戦線、今年は開幕前夜のケンタッキーオークスを皮切りに、ケンタッキーダービー、英2000ギニー、そして翌日の英1000ギニーとゴドルフィンの所有馬が連戦連勝を飾り、世界中のファンを吃驚仰天(ビックリギョウテン)させてくれました。信じられない出来事を見られるのも競馬の面白さの一つでしょう。吃驚仰天はこれで終わりません。開幕を告げるギニー戦が終わると、ヨーロッパでは次なる頂上戦ダービー&オークスのトライアルレースが盛んに開催されます。ダービー出走権は、アメリカの場合は半年以上に及ぶ「ロード・トゥ・ザ・ケンタッキーダービー」と名付けられた選定レースシリーズで獲得したポイント数で決まりますが、ヨーロッパはレーティングが鍵を握りますから、直前のトライアルレースが重要なポジションを占めます。日本は獲得賞金順位が選定の基本になっていますから、ダートや短距離レースで稼いだ馬にも優先権が発生します。直近のトライアルレースに重きが置かれるのは、フェアなジャッジだろうと思います。
エイダン・オブライエン厩舎は、合計12ものダービー&オークストライアルに所属馬を出走させ、連戦連勝もいいところで、勝った馬より負けた馬を数える方が手っ取り早い結果でした。負けたのは、日本人ファンには知名度No.1とNo.2と思われる日本人馬主が共有するトリニティカレッジbyドバウィがダービーと同舞台エプソムのブルーリボントライアルで惜しくもアタマ差の2着だったのと、世界中が大本命と認めるザライオンインウィンターの2頭だけでした。あとは勝つは勝つはトライアル12戦10勝とゴドルフィンも兜を脱ぐ破竹の勢い!主役ザライオンインウィンターの後退でブックメーカー各社がダービーの1番人気に指名したのは、レパーズタウンのダービートライアルSを勝ったドラクロアbyドバウィというオブライエン厩舎のサラブレッドでした。層の厚さは天下一です。日本と異なり馬房制限がなく軽く100頭を超える2歳馬が入厩、それも選りすぐりの良血揃いですから、想像もできないスケールで層の厚さのバックグラウンドが広がっています。これからエプソムに出陣する馬、フランスダービーに遠征する馬、アメリカの芝三冠に向かう馬、それぞれ馬の状態や適性を篩(ふるい)にかけられて使い分けされていくのでしょうが、欧米クラシック戦線の動向はオブライエン軍団のサラブレッドたちから目が離せません。