桜通信

2015年3月18日 / 晴れ 最高気温:21.7 °C 最低気温:10.7 °C

河津桜(正門) 中山馬主協会50周年記念植樹

先日の関東では21°Cを観測し、競馬場の河津桜も満開となりました。特徴である濃い桃色の花びらが満開に咲く様子は圧巻ですね。先週の中山開催日には来場された方々が河津桜の前で足を止め、思い思いに記念写真を撮っている姿が見られました。

ところで河津桜がピークを迎え、これから徐々にソメイヨシノや枝垂れ桜などが開花を始めますが、日本で一番多く見られる桜はソメイヨシノなのだそうです。
桜の名所に植えられている桜の約8割がソメイヨシノだと言われていますが、ソメイヨシノは自力で繁殖することができず、接ぎ木や挿し木で増やされたものです。
同じ条件下で一斉に開花するので、統計やお花見に適していますが、近い将来その多くに寿命が来ると予想され、その対応が課題となっているそうです。

ソメイヨシノは、江戸時代末期に「吉野桜」と称して売り出され、桜の歴史からみれば200年に満たない桜で、長く親しまれている山桜に比べるとサクラ界の新参者です。そのソメイヨシノが爆発的に全国に広がった背景には、明治維新後の新政府が影響しています。徳川時代から続く諸体制が積極的に排除され、同様に名所にあった山桜が政府の意向でソメイヨシノに植え替えられました。

普段から何気なく慣れ親しんでいる桜にも、我々が知らない物語が隠されているのですね。

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