ゲスト (有)サンデーレーシング代表 吉田俊介氏

01. いざ、ジャパンカップ!

いざ、ジャパンカップ!
『G1オーナーに乾杯』第2回のゲストは――。
(有)サンデーレーシングの吉田俊介代表。史上7頭目となる三冠牝馬リバティアイランドに加え、ブレイディヴェーグがエリザベス女王杯を制覇と話題に事欠かない吉田氏を迎え、キャプテンは何から切り出すのか!? 90分のロングランインタビューをお楽しみください。

すべては、馬の体調次第です

――G1オーナーをゲストに迎えてお話を伺う『G1オーナーに乾杯!!』ですが……サンデーレーシングさんには、いい馬がたくさんいて……いっぱい、いすぎて、もう、何から話せばいいのか、困っちゃいます(笑)。

吉田そう言っていただけるのは、サンデーレーシングの代表としてすごく嬉しいし、最高の褒め言葉です。

――個人的には、リバティアイランドの牝馬三冠達成と、ジャパンカップ参戦のことを伺いたいんですけど。でも、その前に――
ブレイディヴェーグのエリザベス女王杯制覇、おめでとうございます!!

吉田ありがとうございます。

ブレディは、デビュー後、2度、小さな骨折をしていて、間隔を空けて大事に使って来たんですが、5戦目でのG1制覇は正直、驚きましたし、もう、めちゃくちゃ嬉しかったです。

――宮田敬介調教師にとっては、JRAのG1初制覇です。

吉田宮田調教師は、大学卒業後、ノーザンファームで働いていて、スタッフの全員、彼…と呼んじゃいますけど(笑)、彼のことを知っているので、みんな、ものすごく盛り上っていました。

――今後の予定は決まっているんですか。有馬に出るとか?

吉田キャプテンの気持ちはわかるけど、ちょっと気が早すぎます(苦笑)。
まずは帰って来てからですね。今回は、すべてがうまくいったけど、次もそうなるという保証はどこにもないですから。馬の状態を見て、ですね。どうやったらベストなパフォーマンスができるのか? それを考えてあげるのが僕らの仕事ですから。

――先の話になりますが、ブレイディヴェーグとリバティアイランドの2頭が直接対決する……なんていう可能性もあったりしますか?

吉田可能性で言ったら、ゼロじゃないですよね(笑)。

――もしも、ですよ、もしも、そうなった場合、ブレイディヴェーグとリバティアイランド、どっちを応援するか、悩んじゃいそうですよね。

吉田それはないです。同じレースに2頭出ていたら2頭、3頭出ていたら3頭、力を出し切ってくれることだけを願っていますから。どちらかに気持ちが傾くというのはないですね。

イクイノックスは、めちちゃめちゃ強い

――ここからは、牝馬三冠に輝いたリバティアイランドについてお伺いしたいんですけど。デビュー前から予感はありました?

吉田バランスよく成長してくれて、いい馬だなぁとは思っていましたけど、若いときなりの課題や、牝馬なりの問題というのもあったので、さすがに、三冠は考えていませんでした。

――課題というのは?

吉田ムキになって走ったり、体つきもいまと比べたら、もっと、もっと、華奢でしたからね。そういうところが、後々になって良くない方向に向かわないように気を配りながら競馬を使っていったというのはありましたね。

――あらためて、秋華賞をどう観ていたのか教えてください。

吉田オークスの後、ちょっと楽をさせてあげたんですけど、そこで馬体もゆったりして、いい感じで成長してくれて。あれ!? もしかすると、マイラー向きなのかなとも思ったんですけどね。

――そう、なんですよ。そこ、なんです。僕の周りでも同じことを言っていた人が結構、いて。じゃあ、秋華賞はどうなんだと思っていたんですけど。

吉田秋華賞に関していうと、そこまで心配はしていなかったんですが、その後のことはレース内容を見てから決めましょうと話をしていて。そういう中で、すごくいい勝ち方、本当に強いなぁと思わせてくれる勝ち方だったので、だったら、次はジャパンカップにしましょうという宮田調教師の判断です。

――大英断です! イクイノックスとリバティアイランドの対決は、想像しただけでワクワクしちゃいます。もう、今から、大興奮です。

吉田オルフェーヴルとジェンティルドンナのサンデーレーシング対決で盛り上がったジャパンカップ(2012年)のときも、両方の調教師が、「次はジャパンカップで!」と言ったのに対して、僕は、「いいですね」と言っただけなんですけど(笑)。
でも、見てみたいじゃないですか。見たいでしょう?

――もちろんです! リバティアイランドがJCに参戦するかどうかで盛り上がりはまるで違いますから。大・大・大、拍手です。ただ、その一方で……。

吉田相手が、あのイクイノックスですからね(苦笑)

――それです。俊介さんは、天皇賞(秋)のレースをどう見ていますか?

吉田もう、ムチャクチャ、呆れるほど強かったですよね。あの後、ブリーダーズカップからケンタッキーの繁殖セールに行ったんですけど、いろんな人から、「日本にはすごいのがいるね」と声をかけられましたから。イクイノックスの強さは、世界が見つめる強さです。

――いくらなんでも、強すぎです(笑)。

吉田そうはいっても、イクイノックスが強すぎるから、リバティアイランドは、JCをやめて香港カップに変更しますとは、口が裂けても言えないじゃないですか。そんなこと言ったら、袋叩きにされちゃいますよ(笑)。

鍵は枠と4kg差

――打倒! イクイノックスに向けての秘策を、こっそり教えて欲しいんですけど(笑)。

吉田僕は、枠がひとつの鍵を握ると思います。

――枠ですか!? なるほど。たまたま仕事でご一緒させていただいた岡部幸雄さんは、「奇襲しかない」とおっしゃっていたんですけど……。

吉田僕もそう思うし、それしかないとは思うけど……それも枠によって、ですよね。当日、どういう戦法で臨むのかは、ジョッキーと調教師にお任せなので、僕がここで、あーだ、こーだは言えないんだけど、個人的にはもうひとつ、負担重量の4kg差がポイントになるような気がしますね。「やっぱりイクイノックスは強かったね」で終わるのか、「まさかあのイクイノックスが」という結果になるのか、こればっかりは、やってみないとわかりませんが、4kg差は大きいと思います。

――その他のメンバーも気になりますか。

吉田気になるかならないかと聞かれたら、当然、出走馬が気になりますよ。タイトルホルダーも強いし、これまで一度も連を外したことのないスターズオンアースもいるし。

――調子さえ戻っていれば、モレイラ騎手が乗るダノンベルーガも侮れません。

吉田うん、僕もそう思う。

――俊介さんと話をする前は、イクイノックスとリバティアイランドの2強で決まりだと思っていたんですけど……なんか、すごく迷って来ちゃいました(苦笑)。

吉田外国馬も2頭参戦して来ますし、そうやって迷って、悩んで……みんな、盛り上がればいいんです。

――結果は、神のみぞ知る……ですか?

吉田そうです。だから、みんなで盛り上がりましょう!

(構成:工藤 晋)

よしだ・しゅんすけ
1974年生まれ
(有)サンデーレーシングの代表で、ノーザンファームの副代表。

キャプテン渡辺
1975年10月生まれ
お笑い芸人。競馬、競輪、パチンコ、パチスロは趣味の域を超えていまや生活の一部に。特技は関節技。現在テレビ東京系列で放送中の『ウイニング競馬』にレギュラー出演中。YouTubeで競馬予想更新中

※この記事は 2023年11月23日 に公開されました。

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