第2回草野 華余子さん
シンガーソングライター
ほのかさんから素敵なバトンを受け取らせていただきました、草野華余子と申します。
普段はシンガーソングライター、そして作詞作曲家をやらせていただいております。
昨年の4月、天皇賞・春。
最終コーナー手前、馬群中段に食らいついて走っていた一頭、その銀色の馬体が最後の直線で奇跡の追い上げを見せた瞬間に、先が長くなりそうなわたしの競馬人生が幕を開けました。
人生で初めて買った馬券は、シルヴァーソニックの単複10000円。
その後も、見掛けようもんなら片っ端から芦毛の馬を買い、何度馬券を外せどもまたひつこく買い、を繰り返している間に、いや…なんだか黒毛も栗毛も白馬もとっても可愛いな、魅力的だな…というところで、もうすっかり競馬の魅力に取り憑かれ、こうなったら血統や適正距離を知った状態でちゃんと予想を立てて馬券を買おう!とオタクの血が騒ぎ始め、その翌日から、競馬新聞を買い、即PATとSPAT4をダウンロードし、競馬漬けの毎日を過ごすことと相成りました。
まだまだ競馬愛好家としては新人ですが、JRAを筆頭に南関東、名古屋、園田、佐賀、高知…と、こんなにもたくさんのお馬さんたちが毎日全国各地で一生懸命に走っているのかと、血眼でパドックを見つめ続ける素敵な日々を過ごしております。
さて、今回のコラムテーマである"験を担ぐ" についてですが、わたしは自分自身がステージに立つアーティストでもあり、裏方として色々なアーティストさんに楽曲提供をする作家でもあります。
様々なお仕事の形態で日々を過ごすため生活のリズムがかなり不規則なのですが、自分のライヴがある前日や前々日はかなり身体が緊張し、よく昔はライヴの当日に喉を壊していました。
そこで取り入れるようになったのが、プロのアスリートやアーティストなどが不安や緊張を和らげ、心を整えて集中力を高めるため取り入れていると言われている「ルーティン」。
ライヴの前日にはなるべく休みを取り、朝晩ハーブティーを飲み、マッサージに行き、ビタミンの点滴をして、好きな漫画を読みながら半身浴をしてしっかり8時間寝る。その中には、ライヴの前日はこのパジャマで寝よう…みたいなものもあり、このコラムの執筆をキッカケにふと考えてみると、大小問わず自分なりのルール≒験担ぎ的なものが沢山出来ていました。
勿論、身体に良いこと、リラックス出来るなと感じること中心に行動してはいるのですが、一定の行動を取ることで
「昨日あんな風に過ごしたし、きっと大丈夫…!」
自分自身そう思えることこそが、身体の緊張を解して効率を最大化してくれている気がします。
験を担ぐ、というのは、心の「御守り」みたいなものなんだなと感じます。
ちなみに、この類いの験担ぎは「準備」でもあり「訓練」でもあるので、わたしの場合、競馬の方に適用させてもあまり効果は見られません。
仕事に向き合う時は機嫌良く、調子良く験を担ぎながら、馬券はしっかりと予想を立てて、パドックを見て購入したいと思います。
ヒグチアイさん です。
※この記事は 2024年2月2日 に公開されました。