京雅の沓冠
(和歌)


「差し返す 負けん気で」(秘められたメッセージ)

<京雅さんの和歌【沓冠】の解説>
 1月の中山開催最終日の重賞はGIIのアメリカジョッキークラブカップ、通称AJCC。大阪杯、宝塚記念など春の中距離GIでの活躍を願う精鋭たちが集結した中、ゴール前は同枠で同じ勝負服の2頭のデッドヒートとなりました。
道中は、3番手につけるチャックネイトを見るようにボッケリーニが追走。直線では、ボッケリーニが切れ味良く先に先頭に踊り出て、勝敗は決したかに見えましたが、渋った馬場で、最後のスタミナ勝負になったラスト100mでチャックネイトが息を吹き返し、負けん気でハナ差、差し返したところがゴールでした。(隠れたメッセージ:負けん気で 差し返す)
「瞬発力の差でついていけなかったけど、坂を上りながら、スタミナとファイトを見せてくれた」と語った鞍上のキング騎手。外国人女性騎手のJRA平地重賞競走制覇はこれが初。
チャックネイトの今後の走りと共に、キング騎手の府中での活躍にも期待が集まります。


※ 【沓冠】とは・・・ 沓冠は「くつかむり」「くつかぶり」「くつこうぶり」とも読まれる。 和歌の折り句の一種で、10文字の語句を、「各句の初めと終わりに、それぞれ1字ずつ詠み込んだ」もの。
※【京雅】・・・競馬会をこよなく愛する歌人。はっきりと言えないことを、沓と冠に隠して相手に伝える達人。日々、平安貴族の世界に思いを馳せている。

×