京雅の沓冠
(和歌)


隠れたメッセージは「広い道 エリザベス」

<京雅さんの和歌【沓冠】の解説>
 歴戦の古馬たちか、それとも勢いで勝る3歳馬か・・・毎年注目が集まる牝馬(姫)限定GIエリザベス女王杯が行われました。
 古馬の大将格ジェラルディーナを相手に1枠1番からロスなく立ち回り、見事先頭でゴールを駆け抜けたのはブレイディヴェーグでした。オランダ語で「広い道」を表す同馬は、道中でジッと溜めていた末脚を”行くわいざ”と、最後の直線の馬場の中ほどで、まさに”広い道”で爆発させ抜け出すと、最後は迫るルージュエヴァイユを3/4馬身差で凌ぎ切り(力で制し)重賞初制覇をGI勝利で飾りました。
 リバティアイランドという絶対的な3歳牝馬がいる中で、同年齢のブレイディヴェーグがライバル馬筆頭に踊り出た瞬間でした。


※ 【沓冠】とは・・・ 沓冠は「くつかむり」「くつかぶり」「くつこうぶり」とも読まれる。 和歌の折り句の一種で、10文字の語句を、「各句の初めと終わりに、それぞれ1字ずつ詠み込んだ」もの。
※【京雅】・・・競馬会をこよなく愛する歌人。はっきりと言えないことを、沓と冠に隠して相手に伝える達人。日々、平安貴族の世界に思いを馳せている。

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