京雅の沓冠
(和歌)


「舞い降りた 幸運が」(秘められたメッセージ)

<京雅さんの和歌【沓冠】の解説>
 先週より秋競馬は舞台を東京・京都・新潟の3場に移しました。秋の東京競馬の開幕週を盛り上げたのは毎日王冠。古馬はもちろんのこと、菊花賞ではなく中距離路線に活路を見出したい3歳馬が集結しました。
 強豪揃いの中から先頭で抜け出したのは3歳馬のシックスペンス。「4番手はベストポジション」と鞍上のルメール騎手が語っていたとおり、理想的な良い位置取りで折り合い、直線で猛然と追い出しを開始。ジワジワと伸びる末脚で、逃げ粘ろうとするホウオウビスケッツを凌駕。まだまだ良くなる気配を見せながらの勝利でした。
 シックスペンスとはイギリスの旧硬貨で幸運のお守りのこと。この勝利で天皇賞秋に向けても視界良好。幸運が舞い降りた華麗な走りでした。


※ 【沓冠】とは・・・ 沓冠は「くつかむり」「くつかぶり」「くつこうぶり」とも読まれる。 和歌の折り句の一種で、10文字の語句を、「各句の初めと終わりに、それぞれ1字ずつ詠み込んだ」もの。
※【京雅】・・・競馬会をこよなく愛する歌人。はっきりと言えないことを、沓と冠に隠して相手に伝える達人。日々、平安貴族の世界に思いを馳せている。

×