京雅の沓冠
(和歌)


「デサイルで 悲願なる」(秘められたメッセージ)

<京雅さんの和歌【沓冠】の解説>
 第91回東京優駿・日本ダービー、ダノンデサイルと横山典弘騎手のコンビが最内から弾け出たときに、東京競馬場のボルテージは最高潮に。1番人気のジャスティンミラノが外から抜け出しにかかるところ、埒沿いの狭い進路(ルート内)を一瞬で9番人気のダノンデサイルが抜け、劇的な幕切れとなりました。
 皐月賞をスタート直前で取り消し、万全の状態で挑む日本ダービーは出番の日。名手・横山典弘騎手の皐月賞取り消しの判断も、ダービースタート後のうまくポケットに入りジッと我慢し、脚を溜めることができた位置取りも、全てがダノンデサイルに噛み合った完璧なレースだったと言えるでしょう。
 レース直後の関係者の歓喜。「やっぱり親父はすごいわ」と思わず漏らしていた横山兄弟のレース後の検量室前。やはりダービーは特別な雰囲気でした。クラシックになかなか手が届かなかったオーナーの株式会社ダノックス様、遂に悲願の称号を手にしました。


※ 【沓冠】とは・・・ 沓冠は「くつかむり」「くつかぶり」「くつこうぶり」とも読まれる。 和歌の折り句の一種で、10文字の語句を、「各句の初めと終わりに、それぞれ1字ずつ詠み込んだ」もの。
※【京雅】・・・競馬会をこよなく愛する歌人。はっきりと言えないことを、沓と冠に隠して相手に伝える達人。日々、平安貴族の世界に思いを馳せている。

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