京雅の沓冠
(和歌)


隠れたメッセージは「皐月での 借り返す」

<京雅さんの和歌【沓冠】の解説>
第90回の節目を迎えた今年の東京優駿・日本ダービー。世代の頂点に君臨したのは、皐月賞で2着と悔し涙を流したタスティエーラ。
道中は、直後に1番人気のソールオリエンスが控え、マークされる状況でしたが、テン乗りのD.レーン騎手と抜群の折り合いを見せ直線へ。先にタスティエーラが抜け出し、ソールオリエンス、ハーツコンチェルト、ベラジオオペラが迫るデッドヒート。クビ、ハナ、ハナの接戦をタスティエーラが制して映えある頂点に輝きました。
隠れたメッセージの通り、皐月での借りを返したタスティエーラでした。


※ 【沓冠】の解説
和歌の折句の一種。意味のある10文字の語句を、各句の初め(冠)と終わり(沓)に1字ずつ詠み込んだもの。「沓」とは、体の一番下に着けるもので、「冠」とは、一番上に着けるものであることから、「沓冠」といわれる。 平安貴族の「言葉遊び」で、短歌の中に、本文とは違う言葉を忍び込ませて、和歌の表面とは違ったメッセージを密かに伝えているところが、面白いところ。

※歌人“京雅”さん
長く競馬サークルに住みついている覆面歌人。

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