京雅の沓冠
(和歌)


「ボッシュに 桜咲く」(秘められたメッセージ)

<京雅さんの和歌【沓冠】の解説>
 桜咲く仁川に集結した乙女たちの熱き戦い・第84回桜花賞が行われました。4か月前の阪神ジュベナイルフィリーズと同じ舞台で行われる桜花賞。2歳GⅠの時からどのように成長したか、新興勢力は現れたのか、など見どころ満載を制したのは、ステレンボッシュでした。
 阪神ジュベナイルフィリーズは2着と悔し涙を流したステレンボッシュ。母系にはディープインパクトの母ウインドインハーヘアやエアグルーヴが名を連ねる良血馬。血統のみならずレースも優秀な運びを披露。道中は中団待機で脚を溜めると、勝負所で「しめた!」とばかりに外に持ち出し進路を確保。夢の牝馬クラシック一冠目を制すべく、直線で見事に抜け出しニコリ笑顔でゴールを駆け抜けました。
 一冠目を制したステレンボッシュには、仁川に舞う花びらと同じく、満開の桜が咲いたことでしょう。向かうは、二冠目、優秀牝馬(オークス)です。


※ 【沓冠】とは・・・ 沓冠は「くつかむり」「くつかぶり」「くつこうぶり」とも読まれる。 和歌の折り句の一種で、10文字の語句を、「各句の初めと終わりに、それぞれ1字ずつ詠み込んだ」もの。
※【京雅】・・・競馬会をこよなく愛する歌人。はっきりと言えないことを、沓と冠に隠して相手に伝える達人。日々、平安貴族の世界に思いを馳せている。

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