海外だより

ドバイは日本馬人気沸騰!

あっという間に春がやって来ました。この季節は花粉が辛いのですが、馬も人も一気にモチベーションがヒートアップします。待ちかねたドバイワールドカップデーも2週間後に迫りました。先月のサウジカップは、残念ながら日本での馬券発売がなく、“1000万ドルの大逃走”で世界を唸らせたパンサラッサはじめ日本馬の大活躍を見届けるしかありませんでした。ファンも消化不良なアラビアンナイトだったかもしれません。しかしドバイでは例年通りならJRAから馬券発売されるでしょうから、楽しみ倍増三倍増の週末です。

「JRA-VAN」などを通じて情報提供されているのは、ダートの王者決定戦「ドバイワールドカップ」、芝のチャンピオンシップ「シーマクラシック」、日本のお家芸「ドバイターフ」、ダートのスプリント選手権「ゴールデンシャヒーン」、ゴールの向こうにはケンタッキーダービーのゲートが待つ「UAEダービー」、G2ながら格式と伝統を誇る「ゴドルフィンマイル」の計6レースがラインナップされています。いずれも日本馬が出走の構えを見せています。昨年は「UAEダービー」と「ゴドルフィンマイル」は前者がクラウンプライド、後者はバスラットレオンといずれも日本馬が凱歌を上げながら馬券発売がなく、もどかしい思いをしたファンも多かったと思います。現時点までに出走意思を表明しているのは27頭、史上最高の頭数だそうです。ぜひ今年は、6レースすべてコンプリートで競馬も馬券も堪能したいものですね。

海外のブックメーカーは、メインの「ワールドカップ」こそアメリカのカントリーグラマー、前哨戦から昇竜の勢いで昇って来たアルジェにアドバンテージを見ていますが、3番手以下にはパンサラッサを筆頭に日の丸軍団がズラリ、総勢7頭は壮観のキワミです。もし勝てば11年の東日本大震災直後で日本中を勇気づけたヴィクトワールピサ以来のワールドカップVですが、あの時はオールウェザーでしたからダートの今回と比較はできません。いずれ劣らぬ至高の価値を秘めており、長く伝えられる唯一無二の偉業です。7頭一丸となって日の丸を掲げてほしいものです。一方の「シーマクラシック」はイクイノックスが抜け出して前人気の先頭を独走しています。「ドバイターフ」は追い切りで快時計を連発しているドウデュースが一歩リードして、差なくセリフォスが追う形です。「ゴールデンシャヒーン」はレモンポップの評判が急上昇。日本勢でもあり地元ゴドルフィンの期待の星でもあり、複雑な立場ですが、距離短縮は吉と出そうで目が離せません。スピード全開で前に行くレモン、武豊騎手を鞍上に中団から攻めるリメイク、後方で鋭い牙を研ぐレッドルゼルと三段構えで勝利へ万全の布陣と見受けられます。昨年は発売のなかったUSAダービーはコンティノアール、デルマソトガケが遥かなるケンタッキーの空へ羽ばたけるのか、ゴドルフィンマイルは連覇の偉業に挑むバスラットレオンと坂井瑠星騎手の息のあったコンビが注目されます。ラウダシオンは展開の乱れを衝く作戦でしょうか?いきなり第1レースから日の丸を翻せるか声援にも熱がこもります。

×