亜咲花さん

競馬を知るほどに尊さを知り、たくさんの思いを歌詞に込めました。

ゲストをお迎えしてお届けする「藤原菜々花のWe♡horses」。今回のゲストは、アニソンシンガーの亜咲花さんです。亜咲花さんは2016年に歌手デビュー。アニメの主題歌を中心に「ウマ娘 プリティーダービー」では声優としてエスポワールシチー役を演じるなど、亜細亜に咲く花として精力的に活動中です。今年「グリーンチャンネル」開局30周年を記念して制作されたイメージソング「夢のバトン~Smile for you~」では作詞も担当。前編では、歌詞に込めた思いや、競馬に夢中となるきっかけを伺いました。

歌詞に込めた、たくさんの思い

藤原亜咲花さんの歌う、グリーンチャンネル開局30周年を記念したイメージソング『夢のバトン~Smile for you~』は、歌詞が素敵ですね。私は、特に「ありがとうって伝えて おかえりって抱きしめて」の部分が好きです。

亜咲花ありがとうございます。たくさんの思いを、歌詞に込めました。たとえば日本ダービー。みんな勝ちたいし、競馬は勝たなきゃいけない世界です。でも、あそこに参戦するのは、同世代約7000頭の中の18頭なんです。きれい事かもしれませんが、たとえ最下位で終わってもすごいことですよね。それに、レースを走り切るって当たり前のことじゃないんです。私は競馬を知るほどに、その尊さを知ったので、ファンのみなさんの頭の片隅でもいいので、そのことが伝わるといいなと。

藤原ミュージックビデオ(MV)は東京競馬場での撮影でしたよね。

亜咲花今年のフェブラリーSが終わってすぐだったので、「ここを、コスタノヴァも通ったのか~」って、ダートの方まで見ちゃいました(笑)。とにかく、貴重な体験をさせていただきましたね。MVのスタッフさんは、みんながみんな競馬ファンというわけではないので、それが伝わらないんですよ~。もう、何回も「これって、すごいことなんだよ!」って言っちゃいました。

藤原直前まで競馬が行われていた場所ですもんね。

亜咲花そうなんですよ。MVの監督に「競馬ファンとしての苦悩を見せて欲しい」って言われて、自分の競馬新聞を使ってスタンドで撮ったんですけど、映像を確認したら競馬ガチ勢の鬼の形相になっていて(笑)。これじゃ、夢のバトンは渡せてないなって。そう思ってカットしてもらいました。

藤原そんな撮影秘話が(笑)。普段はどんな観戦スタイルなんですか?

亜咲花「タケシ~!」とか、騎手の名前を叫んでエールを送るタイプですね。馬がどこで脚を溜めて、どこでスパートするかは騎手のハンドリング次第。自分の思いは騎手さんに委ねられているので。

藤原亜咲花さんから、思いのバトンを渡しているんですね。

たくさんバトン

藤原競馬の世界はたくさんバトンを渡す場面があります。

亜咲花そうそう。騎手なら福永洋一さんから、祐一さんへと思いが引き継がれていますよね。そのうち、横山武史騎手もダービージョッキーになって、典弘騎手の思いをつなぐかもしれませんし。

藤原横山武史騎手といえば、エフフォーリアとデビューから引退までコンビを組んでいました。

亜咲花私が初めて買った馬券は、2021年の有馬記念でした。その日はクリスマスライブがあったので、早起きしてWINSでエフフォーリア、ディープボンド、クロノジェネシスって買ったんです。

藤原すごい!1着から3着までピタリじゃないですか。

亜咲花でも、単勝と馬単だったんです。今、思えば3連単にしておけばよかったな~って。ライブが終わって帰りのタクシーでレース映像を見たんですけど、自分の馬券が当たったかなんて気にならないぐらい感動しちゃって。エフフォーリアの格好いい走りに夢中になりました。その時、競馬はスポーツだって確信しましたね。

藤原それが、競馬にハマったきっかけに?

亜咲花そうですね。エフフォーリアが勝つ瞬間を、今度はリアルタイムで見たいと思いました。

藤原そっか、有馬記念はVTRで見たんですもんね。

亜咲花そうそう。それに、この時は父に聞いて買った馬券だったんです。きっと、自分でゼロから予想して当てたら、もっと楽しいに違いないって。そこから、競馬のことを勉強し始めました。でも、エフフォーリアはその後、大阪杯、宝塚記念と勝てなかったんです。

競馬の知識はエフフォーリアのおかげ

藤原最後となった京都記念は心房細動で競走中止となってしまいましたしね。

亜咲花京都記念の日は、グリーンチャンネルの『競馬場の達人』のロケで東京競馬場にいたんです。そこで、エフフォーリアを応援しようって。あんなことになるなんて、思いもしませんでした。競馬に絶対はないってことを体感しましたね。私、これまで芸能人とか応援してきた方たちの挫折って見たことがなかったんです。みなさん、ずっとキラキラと輝いていました。でも、競走馬はアスリートだし体調が整わないこともある。年齢を重ねれば、陰りが見えてくることもあるんですよね。

藤原いいときばかりじゃないですよね。

亜咲花それに、ジョッキーも馬も、命がけでレースをしているって気づきました。ホント、エフフォーリアのおかげで、いろいろなことを知りました。宝塚記念の後、夏休みを取ったでしょ。馬が夏に休むことを初めて知ったし、その頃はエフフォーリアがエピファネイア産駒なことから、早熟説がネットなどに書かれていたんです。そこから、血統のことも調べ始めました。

藤原エフフォーリアを通じて、競馬の知識を深めていったんですね。

亜咲花あっ、種牡馬というのもエフフォーリアで知りました。なんか、悔しくって。種付けってなに?って。たくさんの繁殖牝馬が集まって満口ってなに?って。うちのエフフォーリア君は、そんな子じゃない~って。

藤原それは…妬きもちですか?

亜咲花そうなんですよね~。エフフォーリアのガチ恋勢だったみたいです。種牡馬の役目を、この頃は理解していなかったんですよね~。もちろん、今は種牡馬になることが、どんなに大変なことかも分かりますし、いい牝馬が集まることが、種牡馬にとってありがたいことも理解していますよ。

私の注目馬

藤原来年にはエフフォーリアの産駒がデビューしますが、注目の馬はいますか?

亜咲花ジャポニカーラの2024ですね。半兄のビザンチンドリームの父は、エフフォーリアと同じエピファネイアなんです。

藤原つまり、エフフォーリア同様の能力があるはずと?

亜咲花そうです。エピファネイア産駒の評価も、6歳でテンハッピーローズがヴィクトリアマイルを、4歳でブローザホーンが宝塚記念を勝ったことで古馬でも走るんだと変わってきそうですよね。

藤原ほかに、注目している馬は?

亜咲花ロードアヴニールですね。1勝クラスを勝った時ですが、落馬した馬の影響で、外に大きく膨れて最後方になってしまったんです。この時点で、もうダメだって思ったんですが、直線に入って前を一気に追い抜いたんです。あの、ぶっちぎりはすごかったですね。その後、盛岡での交流重賞、マーキュリーCでも3着と結果を出しましたし、もう一段上に行ける馬だと思います。

藤原いま、放牧中ですが、復帰してきたら楽しみですね。

亜咲花あっ、ラジオNIKKEIの山本直さんに注目の馬を聞かれた時は、ヤマニンウルスって言ったんです。その後、7月の東海Sを勝ってくれたのは、うれしかったですね~。もう、おじさんみたいですね。「おれは、新馬から目をつけていたんだぞ~」みたいな。

藤原でも、言いたい~って気持ち分かります。

亜咲花ですよね~。あとは、昔の「あのレースすごかったんだぞ」ってやつ。私はドウデュースのジャパンC制覇で言いそうかな。前年はユタカさんが怪我で乗れず、コンビ復活での勝利ですからね。もう、エフフォーリアのことも含めて、お婆ちゃんになっても語り継ぎますよ~。

構成:スポーツ報知 志賀浩子
Photograher:橋本健
広報担当:IDEO

藤原 菜々花ラジオNIKKEIのアナウンサー。担当番組:「中央競馬実況中継」「ななかもしか発見伝!」「こだわり羽生結弦セットリスト」等

※この記事は 2025年9月22日 に公開されました。

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