京雅の沓冠
(和歌)
「シック咲く 菊の花」(秘められたメッセージ)
<京雅さんの和歌【沓冠】の解説>
三冠最終戦・菊花賞。最も強い馬が勝つとされるこのレースを先頭で駆け抜けたのはトライアル・朝日杯セントライト記念を制したアーバンシックでした。
鞍上のルメール騎手はお手馬も多く、菊花賞でも複数の競走馬からアーバンシックの能力を信じて騎乗を選択。レース中盤では先に仕掛けた武豊騎手のアドマイヤテラを目標に進出すると強力な末脚で差し切りました。
春のクラシックでは結果が出ませんでしたが、秋に、その苦労がみな糧となり、才能が開花して菊の大輪を掴み取りました。「シック咲く 菊の花」。
今後については、馬の状態を見ながらのようですが、再び大舞台で躍動してくれることでしょう。
※ 【沓冠】とは・・・ 沓冠は「くつかむり」「くつかぶり」「くつこうぶり」とも読まれる。 和歌の折り句の一種で、10文字の語句を、「各句の初めと終わりに、それぞれ1字ずつ詠み込んだ」もの。
※【京雅】・・・競馬会をこよなく愛する歌人。はっきりと言えないことを、沓と冠に隠して相手に伝える達人。日々、平安貴族の世界に思いを馳せている。