きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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先日の日本ダービーは武豊騎手のキズナが完勝しました。ディープインパクト産駒は2年連続、3世代で2頭目の快挙です。これはサンデーサイレンスの3連覇に続く偉業ですが、海の向こうでは神の領域と思えるグレート種牡馬がいます。

ガリレオがその馬です。今年のエプソムダービーは、彼の子孫たちによる彼の栄光のためのダービーという感じです。7戦不敗で2000ギニーを制し1倍台の圧倒的人気を集めているガリレオからニューアプローチを経た孫のドーンアプローチ。スプリンターの母系が不安視されているは事実ですが、ボルジャー調教師は絶対能力の違いで勝てる算段のようです。勝てば父系3代制覇という偉業達成ですね。

ニューアプローチにはトライアル・ダンテSを勝ったリベルタリアンという伏兵馬もいます。こちらは母父ダルシャーンで距離の不安はありません。ダンテSとダービーの相性の良さからも注目しましょうか。

無敵ドーンアプローチの牙城を突き崩そうと5頭のガリレオ産駒を勢ぞろいさせたのが名門オブライエン厩舎。最有力視されていたキングズバーンはリタイアしましたが、デビュー戦3着以降は5連勝中のバトルオブマレンゴはバリサックスS、ダービートライアルSといずれも10Fのレースを父同様に連勝を飾って牙を研いでいます。マジシャンは愛2000ギニー勝ちからの連闘になります。前走の勝ちっぷりの良さから人気が急上昇しています。母父がデインヒル産駒のモーツアルトでガリレオとのニックスをきっちり押さえていますね。

ガリレオ3番槍はルーラーオブザワールドですが、前走チェスターヴァーズ2000mを6馬身差圧勝と底が見えません。G1・5連勝のデュークオブマーマレードの半弟という良血、《世界の統治者》という凄い馬名と併せて魅力いっぱいです。4番手評価のマーズも2歳時はダービー候補のトップでした。ぶっつけの2000ギニー6着でミソをつけましたが、仏オークス馬を祖母に持つ母系の確かさは見限れません。

まぁ、ガリレオ系のオンパレードという形になりました。では、この鉄壁の布陣を打ち破る馬はいないのでしょうか。明日はこのあたりの話題を中心にお届けします。

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