きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

ドバイの熱砂に棲む魔物

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春一番のビッグイベント・ドバイワールドCシリーズが2週間後に迫ってきました。今年はUAEダービーが話題満載で面白いですね。ウルグアイで10戦10勝の快進撃で三冠を制し、ゴドルフィンにトレードされたサーフィーバーですが、プレップレースで2着に負けて土が着いてしまいました。偉大なウルグアイの先輩インヴァソールも生涯で唯一負けたのがナドアルシバ時代のUAEダービーでしたが、ドバイの熱砂には何だか魔物でも棲んでいるんでしょうか?

一口にダートと言っても、アメリカのそれとウルグアイや日本、ドバイのそれはまったく異なるでしょうから、世界中どこへ行っても無敵というのは大変な難事業でしょう。サーフィーバーも一度使われて、メイダンを良く知るスタッフに囲まれているわけですですから、“南米の怪物”の異名を再び轟かせて世界を驚かせてほしいものです。日本から参戦の“極東の怪物”ゴールデンバローズはどうやらライアン・ムーア騎手が乗ってくれるようです。日本で二度騎乗してくれていますから何の不安もありません。北米生産市場で種付け料を倍増させたタピット産駒でそうした意味でも注目を浴びます。

ご存じでしょうが、UAEダービーはG2レースにもかかわらず、“ロード・トゥ・ザ・ケンタッキーダービー”という出走権獲得レースでアメリカ本国のG1レースと同じポイントを与えられています。有名なトライアルレースのサンタアニタダービーやフロリダダービーなどと同じ価値が認められているわけです。ケンタッキーダービーは先日発表された世界トップG1ランキングで元祖の英ダービーや日本ダービーを軽く凌いで世界一のダービーの称号を手に入れています。そこに殴り込みをかけるチャンスが目の前にぶら下がっています。世界を転戦して頂上へ至る道が厳しくとも開けています。サーフィーバーにも出てもらいたいし、ゴールデンバローズは尚更です。精一杯の声援をドバイへ届かせましょう。

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