きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

レーシングポスト50周年

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イギリスの競馬情報紙レーシングポストが50周年ということで、この半世紀の競馬シーンを振り返る特集を組んでいます。第1回は2012年のロイヤルアスコット・ダイヤモンドジュビリーSで騎手の油断から危うく負けかけたブラックキャビアと1973年のベルモントSを31馬身と空前の大差で独走したセクレタリアトのトピックスが取り上げられています。いわば50年の歴史を彩るヒーローとヒロインの物語ですね。

ご存じのようにブラックキャビアは25戦25勝と不敗のまま引退し、今でも生まれてくる子供が牡か牝か賭けの対象になるほどの人気者です。そういう意味でも、もしアスコットでムーンライトクラウドの猛追を凌げなかったらと思うと、競馬界は輝ける無垢のヒロインを失うところでした。ゴール前でグィッと差し返した彼女の勝負根性に感謝するばかりです。逆にこうした絶体絶命の危地を切り抜けたからこそ世紀のヒロインなのでしょうが。

やたら横長の決勝写真を見てもセクレタリアトがトワィスアプリンス以下につけた着差は信じられないものです。度肝を抜かれるというのはこういうことなのでしょう。こうした衝撃的なサプライズも競馬の醍醐味ですね。この50年を振り返りながら、第2のキャビア、セクレタリアトの出現を心待ちにさせられるストーリーが満載です。いつの時代も世の人々はヒーロー&ヒロインの活躍譚に心を踊ららせるわけで、これは洋の東西も変わりはありません。日本人の我々にも十分に楽しめる内容で、お時間が許せばぜひ覗いてみてください。

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