きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

ようこそいらっしゃいませ。

気の長い話のようですが、凱旋門賞まで3カ月を切りました。まだ今月末のキングジョージを残していますが、それなりに勢力図が固まりつつあるようです。一昨年の欧州古馬チャンピオンでレイティング現役No.1のせん馬のシュリュスデゼーグルに出走権がないとはいえ、今のところ地元フランス勢に勢いみたいなものを感じます。

英ダービー馬ルーラーオブザワールドは、4月7日デビューで2カ月足らずの間に頂点に上り詰めましたが、さすがに疲れが出たのか愛ダービーは見せ場のない5着、果たして3カ月足らずで立て直しができるのか?同じエイダン・オブライエン厩舎の昨年の二冠馬キャメロットはすっかりスランプに陥り復活の手応えも怪しい昨今です。

フランスはアンドレ・ファーブル厩舎が放つ3本の矢が強力ですね。仏ダービー馬インテロは父ガリレオ、母父デインヒルと怪物フランケルとまったくの同配合で注目を集めています。フランケルは気性的な問題からマイル路線を歩みましたが、インテロはスプリンター色の濃い母系を考慮されているのか、ファーブル師はジャックルマロワ賞に彼を送り込むようです。

ファーブル陣営のエース格と目されていたオコヴァンゴですが、距離が2400mに伸びてから少なからず頭打ち気配もあります。父モンズーンはともかく母父ゴーンウェストということで、ラスト1ハロンでどうにも伸びあぐねる印象もあります。それでも大崩れのないタイプで展開次第で出番があるかも?

ファーブル師3本目の矢が先週のパリ大賞で素晴らしい伸び脚を見せたフリントシャーという上がり馬。これで2400mは2戦2勝と底の知れない強さを感じさせます。父ダンシリ、母父サドラーズウェルズで筋金入りの2400m血統。これもこの距離に強いイルドブルボン4×4のクロスを持ち、血統的な魅力はこの馬が一番でしょう。

しかしフランス勢の攻勢はこれで止まりません。オルフェーヴルやキズナとて安閑としていられない強力な刺客が手ぐすねを引いています。そのあたりは明日お届けすることにします。お楽しみに。

×