きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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雨降る函館競馬場で重馬場での開催となった札幌記念は、逃げたトウケイヘイローが2着に6馬身差をつけ圧勝しました。

トウケイヘイローは、これで重賞3連勝です。今年3月のダービー卿チャレンジトロフィー、6月の鳴尾記念、7月の函館記念といずれも先行しそのまま押し切るレーススタイルで重賞勝ちを収め、この日も荒れた馬場の中スタートから先行し、得意の展開に持ち込んでの勝利でした。

トウケイヘイローは、2歳時には朝日杯フューチュリティSで4着に好走し、次走のシンザン記念ではジェンティルドンナと人気を二分し最終的には1番人気に支持された馬でした。しかし結果4着で、その後のファルコンステークスでは落鉄などもあり10着と大敗。掲示板を外した際は、スピードがあるものの行きたがる面がトウケイヘイローの壁となっているように思われました。実際オープン入りしたばかりのダービー卿チャレンジTで初の重賞タイトルを手にするものの、次に挑んだ京王杯SCは前半33秒9と飛ばして8着に失速してしまいます。

そのトウケイヘイローがひとつ壁を超え自分を成長させたのが鳴尾記念でした。逃げるモズを前半36秒6、1000m通過が1分00秒4と遅いペースでレースを進め、3コーナーから後続を引き連れ逃げて完勝。函館記念では1000mを58秒8で通過し、ペースをうまくコントロールしながらレースを進めての勝利でした。

武豊騎手で中距離戦での逃げ馬といえば、サイレンススズカを思い出します。トウケイヘイローの札幌記念の走りは、次の舞台でもまたその逃走劇を見たい想いを抱かせる勝利でした。

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