きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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エリザベス女王杯で本命視されているアパパネは、ご存じのように過去9戦6勝で3度負けています。その3度の敗戦で6頭の馬に先着を許していますが、すべて4コーナーでは彼女より後方にいた馬ばかりです。

上がりのラップでみると勝つにせよ負けるにせよ、ラストの2ハロン目がおおむね11秒台前半、彼女自身は10秒台の脚を使っている可能性があります。ところがこの鬼脚も2ハロンはつづかない、失速はいい過ぎでも、多少なりとも減速は避けられません。

ローズS(4着)のように休み明けで体調一息だとか、チューリップ賞(2着)のように伏兵の奇襲に屈するとか、オークスみたいに勝っていたレースを同着に持ち込まれるとか、強いのは強いのですが、死角ゼロとはいい切れません。

母ソルティビッドは同じ金子真人さんの勝負服で走り、やはり同じ国枝栄調教師が管理していた馬ですが、1200m専用といっていいほどのスプリンターでした。アパパネの直線に向いての凄まじい瞬発力は母譲りでしょう。さて、蛯名ジョッキー、おてんば娘をどうなだめるのでしょう。

同じような瞬発力タイプに父アグネスタキオンから非凡な切れ味を受け継いだヒカルアマランサスがいます。彼女は広々とした東京コースや京都外回りが大好き、のびのび走れて、じっくり脚をためられるからでしょう。切れ味勝負になればヴィクトリアマイルでブエナビスタのクビ差に迫った底力が爆発するかも。

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