きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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同期のライバル・ストリートセンスと入れ替わるようにダーレージャパンにやって来るハードスパンは、『ダンチヒ晩年の大物』がキャッチコピーになっています。ご存じのようにダンチヒは今や世界の主流中の主流の血脈で、パワフルなスピードとともに配合によっては中長距離の持続力比べもこなす底力を伝えています。母父としても極めて優秀で、とくに産駒デインヒルを通じて、もう一つのノーザンダンサー系サドラーズウェルズとはガリレオとのニックスと言える好相性は有名です。日本では成功例が多いとは言えないのですが、継続的に世界に伍していくためには欠かせない血の一つですね。

ハードスパンは2008年にスタッド入りして、初年度はゾーインプレッヴ、クエスティングがG1を制覇、2年目にはG1全日本2歳優駿を勝ったサマリーズが現れました。順調なスタートと言って良く今春の種付け料は6万ドル、上の中くらいといった評価でしょうか。悪くありません。今のところG1ホースが牝馬に偏っていますが、これも血を伸ばして行く重要なポイントではあります。ダンチヒ系らしく骨量豊かで力感あふれる馬体が特徴です。母父として脚光を浴びているストームキャットに近いイメージ?末長く血脈を伸ばし日本競馬に貢献してほしいものです。

さて、ヨーロッパの今年の活躍馬を顕彰するカルティエ賞、年度代表馬に凱旋門賞のトレヴが選出されました。ジャパンCも香港国際競走も済んでいない時期の選考にはちょっと違和感を覚えますが、まぁ妥当なところでしょうね。来週はこのカルティエ賞の話題を追ってみたいと思います。

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