きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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昨日でいったん中山開催は終わり東京へと移りますが、大変な問題を申し送りしなければならないようです。

というのは新馬戦を中心とした除外が深刻化しているからです。先週の中山は新馬戦3鞍、出走可能頭数48頭に105頭が殺到、半数以上の57頭がゲートインできませんでした。例年この時期には多かれ少なかれ起きる現象なのですが、今年は中京が改修工事中で小倉を中心に代替計画が組まれています。

美浦から中京と、美浦から小倉ではまるで事情が違ってきます。輸送時間もそうですが、厩舎スタッフへの負担も重くなります。輸送にほぼ丸一日、レースを挟んで、帰りに同じ時間かかります。0泊3日の旅のようなことでしょうか。厩務員ご本人も大変ですが留守を預かるスタッフも大変です。

そうしたリスクを背負って遠征しても出走できる保証はありまでん。現実に土曜小倉の新馬戦では1頭ですが除外馬が出ています。ここへ関東勢が押し寄せれば中山と似たような状況になります。

馬主さんにとっては死活問題です。経済的にもそうですが、それ以前に愛馬を走らせるという最高の楽しみを奪われてしまうわけですから。

競馬開催日数は年間288日と法律で定められており、それを増やすことは簡単ではありません。仮に増やしたとしても経営的に成立させるのは難しいでしょう。美浦と栗東、この二つの拠点のどちらにも不利がないように、分刻みのダイアグラム(時刻表編成)に知恵を絞る鉄道マンにも似た番組編成に汗を流してもらわねばならないのは当然でしょう。このままでは合理的で公正確保の面でも実効のあるトレセンというシステムの意義までが問われかねません。

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