きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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中山最後となる第65回朝日杯フューチュリティSはライアン・ムーア騎手のアジアエクスプレスが快勝しました。外国人騎手による勝利はこれで4年連続です。ヨーロッパがシーズンオフに入るこの時期は彼らの騎乗が増え、自然と外国人騎手優位の流れができるのでしょうね。いわゆるマル外、外国産馬は74年のマツフジエースに始まってマルゼンスキー、ギャラントダンサーと続いた70年代、エルウェーウイン、グラスワンダー、エイシンプレストンの90年代、今世紀に入ってからはエイシンチャンプ、ゴスホークケン、今回の勝利で通算9勝目ということになります。懐かしい馬名も多いのですが、これが伝統というものでしょうか。

アジアエクスプレスの父ヘニーヒューズはことし旋風を呼んだヨハネスブルグとまったく同じその父ヘネシーからストームキャットへと遡る父系です。仕上がり早く、卓越したスピードを伝える血筋ですね。日本ではすでにへニーハウンドが芝のファルコンSをケイアイレオーネがダートの兵庫ジュニアGP、シリウスSを勝ち、芝ダート兼用の集大成がアジアエクスプレスということになります。アメリカでもビホルダーが昨年の2歳牝馬チャンピオンに輝き、今年はBCディスタフを制し3歳女王の座を決定づけています。

来年からは優駿スタリオンで供用されることが決まり、ヨハネスブルグ同様に生産者の熱い視線を浴びそうです。芝ダート兼用の守備範囲の広さに加えて、母父ストームキャットが成功していることから、牡馬なら嬉しいし、牝馬は楽しみが広がります。

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