きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

新年あけましておめでとうございます。どうぞ今年が皆さまにとって日本にとって良い年でありますようお祈り申し上げます。

さて、競馬の方は5日の中山と京都の金杯が事始めです。今年はアドマイヤコスモスという大物が出現、いきなりターフを湧かせてくれそうです。

母アドマイヤラピスは3000mの嵐山S(OP)などに7勝、G2ステーヤーズS2着がある長距離ランナーでした。母系をたどると主にフランスなどヨーロッパの重厚な血が代々重ねられた筋金入りのステイヤー血脈です。曽祖母サニーヴァレーからは女傑サンプリンセスを経て、ダービー馬フサイチコンコルドが曽孫世代、去年のオークス馬エリンコートの5代母でもあります。

エリンコートはこの重い血にデュランダルをかけて成功しました。スプリンター色の濃いアドマイヤマックスを配合して表舞台に躍り出てきたのがアドマイヤコスモスです。こうした配合は一か八か賭けのようなところがあるのですが、サニーヴァレーの牝系の奥行きの深さが、それを許容しているのでしょうか。

2000mは京都コースのレコードホルダー、前走の重馬場も優秀な時計で勝ち切っており、この距離でのオールラウンダーとして活躍が期待されます。残念なのは上半期にこの距離の古馬G1がないことです。

イギリスをお手本に取れば、6月ロイヤルアスコットのプリンスオブウェールズS、エクリプスS、インターナショナルS、チャンピオンSと10ハロンのG1が番組の骨格を形成しています。これにアイルランドのタタソールズ金杯、チャンピオンSを加えれば中距離路線は相当に充実しています。

2マイルの天皇賞春も良いのですが、大阪杯あたりをG1格上げするというのはどうなんでしょうか。

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