きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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ヴィクトワールピサが引退したと思ったら、フェラーリピサが帰ってきました。前走で27ヶ月ぶりのカペラSを叩いて根岸Sに向かいます。

ピサの愛称が示すように、どちらも市川義美さんの愛馬です。市川さんはシャイニンレーサー、シャイニンルビーと牝馬では重賞勝ちを果たしていましたが、なかなか牡馬では勝てませんでした。牡馬で重賞を初制覇したのが07年の兵庫チャンピオンシップ、フェラーリピサがその馬でした。

その後も骨折や原因不明の顔面神経麻痺などに見舞われ、必ずしも順調な競走馬生活ではありませんでしたが、エルムS、根岸Sと2つのJRA重賞を積み重ねています。市川さんにとっては可愛くて仕方がない馬だったでしょうね。しかし、またもや骨折。今度は2年以上の休養です。

満身創痍のこの馬の復帰に心を砕いた市川さんの愛情と白井寿昭調教師やスタッフの皆さんに敬意を表します。白井調教師はスペシャルウィーク、アグネスデジタル、ダンスパートナーと歴史に残る名馬を育ててきました。フェラーリピサを復帰させたのは、それらに劣らない立派な功績だと思います。ファンもご贔屓が丈夫に長く走ってくれるのが嬉しいのです。

ヴィクトワールピサの皐月賞、有馬記念でG1を戴冠し、ドバイで世界一の栄光を手にした市川さんですが、フェラーリピサのG3にも気が揉めるでしょうね。良いレースを見せてください。

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