きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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ライアン・ムーア騎手を話題にすることが多いこの頃ですが、マイルチャンピオンシップはキンシャサノキセキですね。ご存じのように高松宮記念を勝ったスプリンターで、マイルのレースは08年1月の京都金杯10着が最後、2年10ヵ月ぶりのチャレンジということになります。

本会会員の吉田和美さんの愛馬でシャトル種牡馬時代のフジキセキ産駒ですから、南半球のオーストラリア生まれと外国産馬になります。

母の父プレザントコロニーはケンタッキーダービーをはじめ、プリークネスSなどに6勝した名馬ですが、種牡馬としてはそれ以上に優秀でキングジョージのセントジョヴァイト、BCクラシックとドバイワールドCのプレザントリーパーフェクト、タップダンスシチーの父プレザントタップなどを出しています。

血統的に距離は何の問題もないと思うのですが、気性の激しさからくる掛り癖や馬ゴミを嫌うなどなかなか本来の能力を発揮できない悩みがありました。しかしムーア騎手、内にもたれる癖のあるスノーフェアリーをみごとに御し切った腕の持ち主です。癖馬には願ってもないパートナーでしょう。

もう有名な話ですがキンシャサノキセキの馬名はコンゴの首都キンシャサで行われたボクシングヘビー級、チャンピオンのジョージ・フォアマンに対して、圧倒的不利を予想されたモハメド・アリが大逆転勝ちした“キンシャサの奇跡”に由来します。ムーア騎手に導かれて“キセキ”は起きるのか?マイルチャンピオンシップの楽しみのひとつです。

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