きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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昨日、JRA競馬学校騎手課程の卒業式が行われたそうです。順調なら3月には5人の新人ジョッキーが誕生します。この中から未来のスターが生まれてほしいものです。

ところで彼らは28期生なのだそうですが、厩舎関係者の子息が含まれないのは史上初だそうです。たまたまで思い過ごしであれば良いのですが、競馬の仕事に魅力が薄れているとしたら大変です。親として子供に継がせたくない仕事になってしまった?

厩舎経営も難しくなっている時代で、定年前に勇退に踏み切る調教師も少なくありません。先日は小島貞博調教師が不幸な亡くなられ方をしました。騎手も調教助手などに転じる人があとを断ちません。賞金の減額、手当の削減など環境は厳しくなるばかりです。八方塞がり、そんな暗い気持ちすら湧いてきます。

卒業式で祝辞を述べた武豊騎手は、《25年前、自分の卒業式では隣に蛯名(正義)君がいた。一昨年の凱旋門賞で一緒にパドックに並んでいた。夢は抱いていたが、まさか実現するとは》とエールを贈ってくれたそうです。

蛯名騎手は、その凱旋門賞でナカヤマフェスタを2着に導き、武豊騎手が乗ったヴィクトワールピサは半年後にドバイワールドCを制して世界一の座に君臨します。夢を持ち続けて、絶えず上をめざしてきたからでしょう。大変な時代から、いや、だからこそ、夢を大切にする競馬社会でありたいと思います

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