きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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秋のロンシャンまで順風と思われていたドラマは、わずか3分で人々の想像を超えダイナミックに動き始めたようです。

単勝支持率は歴代5位の75.9%。凱旋門賞へ向けた今年初戦の「オープン戦」として阪神大賞典に臨んだオルフェーヴルの走りは、見るものの心を大きく揺さぶり、場内を騒然とさせ、そして敗れてもなお存在感を強烈にアピールするというまさに規格外、「怪物」ぶりのレースでした。

仕掛けどころの向正面で先頭に立ったオルフェーヴルはなんとそこから大きく後退。まさか…の思いにさせられる中、後方2番手まで下がると、そこから馬群に取り付き復活。猛然と追い上げ、内を通ったギュターヴクライの半馬身差の2着となりました。パトロールビデオにはコーナーで大きく外側にはずれるオルフェーヴルが写し出されています。父ステイゴールドもデビュー3戦目で逸走し、やんちゃな面は父譲りでしょうか。

それにしてもナムラクレセントの和田竜二騎手は、実に巧みな味わいのある騎乗をします。去年、春の天皇賞でもスッと前に行き、有力各馬の思惑を崩して人気以上の着順にしています。ギュスターヴクライの初重賞制覇も見事でした。迫り来るオルフェーヴルを振りきっての勝利は、ことしの古馬戦線に俄然注目を高めてくれました。

今週は中山で春のG1を見据えた日経賞、ダート重賞マーチS、阪神ではNHKマイルC前哨戦の毎日杯そして中京では春の短距離決定戦の高松宮記念が行われます。今週も、各レースに注目していきたいと思います。

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