きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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NHKマイルCはカレンブラックヒルが鮮やかな逃げ切り勝ち。無傷の3歳マイルチャンピオンは98年のエルコンドルパサー以来、史上2頭目の快挙ということになります。歴史に名を刻む名馬と肩を並べたのは立派ですね。

反面、走破時計は史上もっとも遅い1分34秒5でした。週中の大雨で良発表とはいえ馬場が緩んでいたのでしょう。とは言え逃げてレースを創った勝ち馬はともかく、2着馬以下が走らなさ過ぎだったのかもしれません。

カレンブラックヒルは父がG1・5勝の名馬ダイワメジャー、母チャールストンハーバーはミスプロ系アンブライドルド産駒のケンタッキーダービー馬グラインドストーンを父に持ちます。ミスタープロスペクターの子孫たちは類い希なスピードでアメリカ競馬のリーダーシップをとってきました。

が、スピードよりパワーが要求されるケンタッキーダービーはどちらか言うと不向きといわれてきたのも事実です。ところがアンブライドルド、グラインドストーンは親子制覇、孫のマインザットバードもダービー馬に輝いています。スピードとパワー兼備の大物血統なのでしょう。

さて、その一発大物血統チャールストンハーバーは、アメリカで6戦未勝利のまま繁殖に上がりましたが、祖母ミセスペニーは仏オークス、ヴェルメイユ賞など6勝、牡馬相手のキングジョージを2着した女丈夫でした。父系、母系ともに底力に不足はありません。カレンブラックヒルがダービーと安田記念のどちらに向かうのか、どちらも見てみたいという気がしてなりません。

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