きょうの蹄音競馬にまつわるちょっといい話

2012.7.4

ようこそいらっしゃいませ。

イタリア中部シエナでは2日、数百年の歴史を持つ競馬レース「パリオ」が開催され、会場となったカンポ広場は多くの観客で埋め尽くされ熱狂と興奮の渦に包まれました。

「パリオ」の起源は12世紀で7月2日と8月16日の年2回開催されます。「パリオ」は、17に分割されたシエナ地区のうち10地区の馬が出走しカンポ広場を3周して競う中世より行われてきた伝統レースです。

この舞台となるカンポ広場は、街の中心にあり穏やかな傾斜のある帯状の美しい広場で、周辺には中世ヨーロッパの遺構や佇まいが残り世界でもっとも美しい広場と称されています。その広場が「パリオ」開催前に土が運ばれ敷き詰められレースの舞台へと様変わりします。各地区の旗を持った旗手のあとに、中世の衣装を着た騎士が裸馬にまたがり登場すると、舞台は熱狂に包まれ、そしてスタートが切られます。

「パリオ」には賞金もなく、賭け事もありません。各地区の想いを背負った騎手と馬が「パリオ」の栄誉を賭けて競います。レース時間はわずか90秒弱。レース後は観客が広場内にドッと押し寄せ、出走馬や騎手とともに喜びを分かち合います。お互いの精神を鼓舞し合い、地区の絆を深める、誇り高き競馬。それが「パリオ」のようです。競馬は世界各地で様々な形で息づいていることを改めて感じさせられますね。