きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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今週札幌では、鋭気を養った実力馬が集い秋への王道を告げる注目のレース、札幌記念が開催されます。

ドバイ帰りのダークシャドウ、天皇賞馬トーセンジョーダンにヒルノダムール、3歳牝馬ハナズゴールと秋への戴冠に照準を合わせる強者が揃い楽しみなレースになりそうです。中でも注目は2年前のこのレースで2着以来の出走となるダービー馬ロジユニヴァースでしょうか。

ロジユニヴァースが駆け抜けた2009年のダービーはレース直前、それまでの晴天が突然の雷雨が府中競馬場を襲います。不良馬場で脚をとられ、最後の上がりタイム平均が40秒台と出走馬の多くの馬のその後の競走生活にダメージを残した苛酷なダービーでもありました。

この年の3歳クラシックは、牡馬はロジユニヴァース、アンライバルド、リーチザクラウンと3強を成し、牝馬はブエナビスタとレッドディザイアが凌ぎを削り、最強世代と称するに相応しい名馬が揃っていました。しかしダービー後、疲れが抜け切らないロジユニヴァースは長期休養を余儀なくされ、ダービー上位馬、有力馬がリタイアし牡馬の世代評価も一転して低くみられがちになりました。それを挽回したのがナカヤマフェスタの宝塚記念制覇、凱旋門賞2着であり、トーセンジョーダンの天皇賞(秋)、トランセンド、テスタマッタ、ストロングリターンの戴冠でもありました。

強者が動き出す夏の北都で、新たな王道の幕開けに期待して注目したいと思います。

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