きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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ダート界を牽引してきた王者スマートファルコンが左飛節腱しょう炎を発症し引退することになったようです。ドバイワールドカップから帰国後、6月の帝王賞出走を視野にいったんはトレセンへ入厩するも態勢が整わず回避。復帰に向けて調整されていた中での発表でした。

スマートファルコンは3歳時、共同通信杯、アーリントンCから皐月賞へ出走するも思ったような結果が出ずに路線をダートに絞ります。地方を舞台に走り続けたスマートファルコンは交流重賞を連勝し、その地位を徐々に固めていきます。圧巻だったのは、2010年の暮れの東京大賞典でした。スタート直後から前半34.8秒で後続を突き放し、後半も37.8秒の最速上がりでまとめるという圧巻の走りを魅せ、日本レコードを0.6秒、コースレコードを1.7秒短縮する2分00秒4の驚異的なレコードタイムで圧勝。スマートファイルコンはこのレースでその地位を不動のものとしたのでした。

その後もスマートファルコンは大井、船橋、川崎と走り交流重賞9連勝、歴代最多の交流重賞19勝を挙げるなど、ダート王として君臨し続けます。惜しむらくは、中央の舞台でその走りをみれなかったことでしょうか。先月札幌競馬場で行われたエルムステークスでは超新星ローマンレジェンドが新時代の王者に名乗りをあげるなど、新世代との激突が期待されていただけに、この引退はとても残念でした。

引退後は社台スタリオンステーションで種牡馬入りするようです。その非凡なスピードを、ぜひ産駒へと受け継いでください。

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