きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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今週中山競馬場で行われるスプリンターズステークスの出走予定馬に目を向け、人気の陰に隠れてレース後に周囲を大きく驚かせてくれそうな馬はいないかと探してみるにも、昨年の上位馬も揃って出走、外国勢に、新興勢力と短距離王を決めるに相応しい実力馬が揃い、穴を開けるには今年はなかなか難しそうな印象を受けます。

スプリンターズステークスは実力馬が結果を出し大きく荒れるようなことは少ないレースではありますが、暮れの中山から秋に移り行われた2000年のレースは、声が出ないほどの驚きとどよめきに包まれました。

この年のレースには、英国G1を制し凱旋したアグネスワールド、前年の覇者ブラックホーク、春の短距離王キングヘイローに一昨年の覇者マイネルラヴ、連勝を続けるビハインドザマスクなどG1馬7頭に新興勢力馬と多数の実績馬が揃いました。

レースは中団に有力各馬が位置し展開していきます。ドラマは4コーナーより始まりました。逃げるユーワファルコンを16番人気の7歳馬ダイタクヤマトが交わして先頭に立つと、ゴール200m手前でもその脚は衰えず、追うアグネスワールド、ブラックホークを振り切り、そのまま逃げ切ったのです。ダイタクヤマトは次走のスワンSも完勝。翌年のスプリンターズSでもトロットスターの3着と結果を出し、この結果が決してフロックではなかったことを証明したのでした。ダイタクヤマトは7歳にして能力を開花と、常識を超える軌跡で成長を遂げていたのです。

さて今年、ダイタクヤマトのような馬は出走するのでしょうか。もう少し出走予定の各馬を眺めてみたいと思います。

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