きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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秋競馬が始まり早一ヶ月。ジリつく日差しが和らぎ、秋の気配が深まる中山競馬場で、秋のG1シリーズ初戦のスプリンターズSが予定されています。スプリンターズSといえば、芝1,200mで行われる短距離戦。春競馬に行われる高松宮記念と同じく、スプリント王者を決める2大競走の一つです。

また、日本のスプリント王者を決めるだけでなく、世界の競馬開催国6カ国(豪州・英国・日本・香港・新嘉坡・ドバイ首長国連邦)が参加するグローバル・スプリント・チャレンジ(GSC)の国際重賞競走の対象となっています。

2005年から世界初の国際スプリントシリーズとして創設され、2006年にはスプリンターズSを優勝したテイクオーバーターゲットが総合53ポイントを獲得し、シリーズ優勝を決めています。GSCシリーズ優勝の条件は厳しく、3カ国以上のレースに出走し、総合42ポイント以上獲得しなければならず、2007年以降は優勝馬が出ていないのが現状です(2011年から廃止)。慣れない環境の中、厳しい戦いを制した馬だけが、シリーズ優勝の栄冠を手にする事が出来るのですね。

そういえば、日本にも稀代のスプリンターがいましたね。93、94年のスプリンターズSを2連覇し、短距離レースでは12戦11勝と驚異的な強さを誇ったサクラバクシンオーです。当時の主戦騎手の小島太も「この馬なら海外でも通用する」と言っており、結局足元の不安により、94年のスプリンターズSを最後に引退しましたが、もし、足元に不安もなく海外の国際短距離レースに出走できていたならば、どうなっていたのでしょうね。

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