きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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菊花賞当日の京都競馬場で行われる新馬戦は、ご存じのように“伝説の新馬戦”の尊称で特別視されています。2008年は1着アンライバルドが後の皐月賞馬に3着ブエナビスタは桜花賞とオークスの二冠を制し、4着スリーロールスは菊花賞と出走馬がクラシック4冠の凄さ。2着に泣いたリーチザクラウンはダービー、菊ともに2着でした。2009年は勝ち馬のローズキングダムがクラシックは惜敗、でも3歳時にジャパンCで古馬を撫で切っています。2着のヴィクトワールピサは皐月賞と有馬記念を勝ちました。

“伝説の”という形容が決して大袈裟に聞こえません。さて、今年はどんな逸材が潜んでいるのでしょうか。

良血馬エピファネイア(父シンボリクリスエス)が注目株ですね。日米のオークスなど6戦5勝と底を見せないまま引退しましたが、同じ父を持つブエナビスタ級の女傑シーザリオの仔です。角居勝彦厩舎、福永祐一騎手、馬主キャロットファームは母とまったく同じ、陣営の思いもひとしおでしょうね。

レッジゼル(父アグネスタキオン)も世界的良血です。祖母マグニフィシェントスタイルは10頭の産駒を出走させ、初仔の母スタイリスティックを筆頭にすべてが勝ち上がり、うち9頭が準重賞以上で勝ち星を量産しており、うち7頭が重賞勝馬、3頭がG1勝馬という凄まじい繁殖成績です。キングジョージのナサニエル、愛オークスのグレートヘヴンズ、このガリレオを父に持つ叔父叔母にあたる兄妹が代表格です。現在進行形のヨーロッパきっての名門牝系といえそうですね。

ディープインパクトの半姉を母に持つチャームドヴェール、半兄には現オープン馬のリルダヴァルがいます。今季の2歳世代は好調なネオユニヴァース産駒でメンディバザル騎手が鞍上というのも魅力です。いずれ劣らぬ良血馬たちがどんな伝説をつくるのでしょうか。

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