きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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今年の女王決定戦は、伏兵レインボーダリアが雨降る淀の馬場での叩き合いを制しG1初制覇を成し遂げました。2着には1番人気の3歳馬ヴィルシーナが入りました。ヴィルシーナはこれで5度つづけての2着。なんとも悔しいレースとなりました。実力は十分に示したのですから、来年こそは悲願達成に期待しましょう。

それにしても驚かされたのは勝ったレインボーダリアの血統でした。父ブライアンズタイムも母父のノーザンテーストも20世紀後半に種牡馬として日本に輸入され、1980年代、1990年代の日本の競馬と血統体系を塗り替えた大種牡馬になります。

父ブライアンズタイムは、初年度から三冠馬ナリタブライアンを輩出。オークス馬チョウカイキャロルにマヤノトップガン、ダービー馬サニーブライアン、ファレノプシスにシルクジャスティスと、毎年のようにG1馬を送り出し時代が違えば天下を獲っていただろう力を見せました。しかしその座は大種牡馬サンデーサイレンスによって奪われ、ブルードメイサイアーもいまやサンデーサイレンス系の種牡馬が一大勢力を築き、母父ブライアンズタイムは近年ではエスポワールシチー、ビートブラック、スリーロールスらが活躍を見せるにとどまっています。

ブライアンズタイムは今年27歳。新ひだか町のアロースタッドでまだ現役種牡馬をつづけ、2012年は36頭と交配しています。ノーザンテーストは28歳まで種付けを行いました。来年はそのノーザンテーストの記録に並びます。ぜひこれからも偉大なる血を後世に残しつづけてください。

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