きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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今日の東京メイン・東京スポーツ杯2歳Sは過去16年の歴史で昨年の1着馬ディープブリランテ、05年の2着馬メイショウサムソン、96年サニーブライアンと3頭のダービー馬を輩出しています。サニーはここ7着から皐月賞、ダービーを制しています。

全体としては完成度の高い馬と成長余力を秘めた馬の戦い。後者の代表格が前出の3頭に08年ナカヤマフェスタだとしたら、前者にはアドマイヤビッグ、フサイチリシャールなどのこの後に朝日杯フューチュリティSを勝った馬でしょうか。デビュー4連勝でうち重賞3勝のフサイチホウオーもそうですね。ここと朝日杯を連覇したローズキングダムは微妙です。

さて、今年はクラシック候補の呼び声も高い馬が揃いました。藤沢和雄厩舎のコディーノは札幌2歳Sが強い内容でした。ラヴェルソナタ、パストフォリアの半弟ですが、この血統の最高傑作に成長しそうな予感を漂わせています。馬名は馬の尻尾を意味しますが、イタリアサッカー界の至宝ロベルト・バッジオ選手が長髪を後ろで束ねた風采からついた愛称に由来します。馬主は違いますが同厩の先輩ペルーサ繋がりですね。

藤沢厩舎のもう一頭レッドレイヴンは成長途上を感じさせます。父スマートストライクはBCクラシックのカーリン、BCターフのイングリッシュチャンネルを同年に輩出した大種牡馬。母の全兄が偉大なグラスワンダーという良血が魅力です。グラスワンダーは早くから高い完成度を示し、古馬になってからも底しれない強さを見せつけました。まだ未完成と言われながら、それなりのレースができるのはグラスワンダーの血の証明なのでしょうか。

今年の藤沢厩舎には大物フラムドグロワールもいます。来年のクラシックに向けて楽しみな布陣が整いました。そのフラムドに前走で惜敗したサトノノブレス、1着から7着までがコンマ2秒差という大激戦のいちょうSを先行してしのぎ切ったフラムドも強い競馬でしたが、追い込んで同タイム首差まで迫ったこの馬も立派でした。半兄ヒカルオオゾラは重賞2着3回と勝ちきれない面も、でも父がディープインパクトに変わって新境地を開くかも。

この3頭以外にも新潟の王者ザラストラなど楽しみいっぱいの好メンバーが揃いました。ここからクラシックへと連続ドラマを見せてください。

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