きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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世界は広いものです。毎年2月、スイスでは《ホワイトターフ》とロマンティックな名を冠された雪上競馬が行われているそうです。

世界的なアルペンリゾートとして親しまれているサンモリッツ湖、その氷結した湖面に雪を敷きつめコースを造るのだそうです。馬がソリやスキーを引くユニークな競走もあれば、もちろん平地レースも行われるようです。

馬が滑ったりしないか心配ですが大丈夫みたいです。出走馬はヨーロッパ各国から集まってきます。すごくパワーが要求されるコース状態のようで、芝ではまるで勝負にならなかった馬が激走したり、馬券的には非常に難解なことになっているようですね。

1907年から開催されているそうですから、もう100年以上、日本ダービーより古い伝統が積み重ねられてきました。その背景には、豪雪に悩まされたり烈風にさらされたり、人と馬と、その営みの長い歴史があるのでしょうね。単なる観光客目当てのイベントという話じゃないでしょう。

人の暮らしがあるところには馬がいて、暮らしに密着した雪上競馬や北海道の輓曳競馬みたいなものがある、ひとつの文化だと言っていいんでしょうね。洗練されたサラブレッドの競馬も素晴らしいのですが、こういう競馬も悪くはないなぁ。

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