きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

大変なことになっています。東日本大震災は3日目になっても被害の全容が見えないどころか、福島原発など新たな厄災が降りかかってきています。被災者の方々の不安な気持ちを思うと胸が痛みます。

こうした中で日本騎手クラブ会長も務める武豊騎手が《競馬だけのことを考えれば、残る桜花賞TRが本番に与える影響は確かに大きい。ただ、これだけの大惨事。この事態での競馬開催はやっぱり控えるべきでしょう》とコメントを発表しています。

冷静で厳粛、競馬というもののあり方、社会と競馬のかかわり方をキチンと受け止めた“大人の”発言だと思いました。日本のホースマンの見識を示してくれたと感謝したい気持ちです。

世の中はいろんことが起こります。悲喜こもごも、ときには今回のような大災害も降りかかってきます。こういうことも含めて競馬なのだと思います。いま、競馬に何ができるのか、何をせねばならないのか、代替開催を遣り繰りする前に、考えなければならないことが山のようにあります。ホースマンとしての、1人の人間としての矜恃が改めて問われているような気がしています。

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