きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

ようこそいらっしゃいませ。

本来、中山競馬場で行われるはずだったスプリングSとマーチSが阪神に移設されて今日開催されます。今後も来週の日経賞、中山牝馬S、再来週のニュージーランドT、マーチSも同様の措置となります。皐月賞は1週遅れの4月24日の東京が予定されています。

どのレースをとっても中山と深い結びつきがあり、ホースマンそれぞれ、ファン一人一人に思い出があります。仕方がないこととはいえ、残念な気持ちは消えません。

競馬は、季節と場所と固有のレースが一体となって成立し、その積み重ねが歴史や伝統として人々の記憶に刻まれてきました。イギリスのように300年近い年輪を記してきた国もあれば、まだ十数年という若いステークスもあります。でも一つ一つのレースには無数の人々の思いが詰まっており、それらがさまざまに繋がり蓄積されていくところに、競馬というスポーツの価値があるのだと思います。

今回は残念なことになりましたが、ホースマンやファンの思いの深さを守る戦いは、今年いっぱい、そして来年、再来年と続いていきます。改善のめども見えない電力事情や放射能による土壌汚染など取り巻く環境の厳しさは生易しくありません。

競馬とはなにか?それをより豊穣なものにしていくとはどういうことか?もう一度、得心のいくまで考えてみたいと思います。

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