きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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イギリスで一番人気があるスポーツといわれるグランドナショナル、リヴァプール郊外のエイントリー競馬場で行われるのですが、かつてはF1のイギリスGPのサーキットにもなっていたコースは1周約3600m、春の天皇賞が1周足らずで済んでしまう勘定ですね。とりあえず広大なのは間違いありません。

このコースを2周して30の障害を飛びます。走破タイムはおおむね9分から10分といったところです。とんでもなくハードなレースになります。日本からの唯一の遠征馬フジノオーはレース途中で飛越拒否、その想像を絶するタフさが伝わってくるエピソードです。

これだけ過酷なレースでもチャレンジする馬はたくさんいます。最近は40頭が上限とされているようですが、1927年には66頭出走の記録が残っているそうです。2005年には152頭が登録という記録を打ち立てたそうですから、グランドナショナル人気は衰えを知りません。昨年アスコットゴールドCを勝ったライトオブパッセージは障害を飛んでいた馬です。底辺は広くレベルが高いんですね。

でも完走する馬が半分に満たないことでも有名なレースで、これまでの最高は23頭、最低はなんと2頭だけだったそうです。エイントリーに集まる大観衆が興奮し感動に包まれるのがなんだか分かるような気がします。こういう競馬があってもいいだろうと思います。グランドナショナルとはスケールもタフさも違う中山グランドジャンプですが復活を楽しみにしています。

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