きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

ようこそいらっしゃいませ。

ゴールデンウイークが始まります。いかがお過ごしでしょうか。きょうはイギリスでロイヤルウェディングが行われ、世界中で20億人がテレビ中継に見入るのだとか。良い連休になればいいですね。

さて、解散の決まったメジロ牧場の方が記者会見をなさって、《いちばん残念なのはダービー2着》とおっしゃっていました。ちょうど50年前の1961年、北野豊吉さんの勝負服でダービーに挑んだメジロオーのことです。当時はフルゲート18頭のシステムがまだなく、毎年20頭代後半、ときには30頭を超えることもありました。メジロオーのときは32頭立て、そして32番枠を引いてしまいます。

普通に考えれば勝負になりません。ところがメジロオーは馬群を縫うように伸びてきて猛追開始、ハクショウにハナ差まで迫ったところがゴールでした。

悔しいなんてものじゃないでしょう。あと数メートル、ゴール板が先だったら、いや、せめてもう少しだけ内枠だったら、競馬にタラレバはないとよく言われますが、北野さんや関係者のお気持ちは良く分かります。

あれから50年、メジロ牧場は遂にダービーを勝てませんでしたが、数々の名勝負を存分に味合わせてくれました。機会があれば《メジロ名勝負列伝》を振り返ってみたいです。ありがとうございました。心から感謝を申し上げたいと思います。

それにしても、解散の理由のひとつに東日本大震災による競馬中止の影響が上げられていました。多くの馬主さんも出走機会がないことに悲鳴をあげています。メジロ牧場さんだけの問題ではありません。被災地復興が一番なのは当然ですが、こちらの問題も、そう後回しにはできないでしょうね。

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