きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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英2000ギニーでラビットの存在を無視してハナを切り、真一文字の独走で圧勝したフランケルのライバル陣営は口々に彼のパフォーマンスの凄まじさを絶賛しています。

まず2着馬ドバウィゴールドのリチャード・ハノン調教師は《彼と走るのはもう御免だ》とアッサリ白旗を掲げます。3着に突っ込んだネイティブカーンのエド・ダンロップ師は、《彼と同じ年に生まれたのが残念だ》とガックリ。

有力馬は多かれ少なかれフランケルを追いかけて自滅しました。

《彼について行こうとしたが自殺行為だったね》と自嘲気味なのは10着カサメントのフランキー・デットーリ騎手。《ついて行けないのだから追いつけるわけがない》は11着ロデリックオコンナーのライアン・ムーア騎手でした。

瓜二つの光景が昨日の船橋競馬場で見られました。ダイオライト記念のスマートファルコンです。G1は未経験もしくは掲示板にも載れなかった馬ばかりが相手、役者が違うとしか言いようがありません。後続が来たら脚を伸ばし、差を詰めれば離すの展開で8馬身差。この馬を追いかけた上位人気勢が直線でバッタリ失速して、気軽な立場の地方馬が2着に突っ込むという構図です。

もちろん競馬の形態や質も違うので同一視はできないのですが、ムーア騎手は《トム(ケリー騎手)の騎乗は勇気があった》と賞賛、比較に意味はないのですが武豊騎手にも立派な勇気がありました。この勇気があれば“天才復活”の日は近いかもしれません。

でもゴール前は流したとはいえラスト1ハロン14秒7はどうなの?

エスポワールシチーやフリオーソのかしわ記念組、ドバイワールドC2着のトランセンドなど強豪が居並ぶ帝王賞ではそこまで楽な競馬はできませんね。

今年の上半期ダートグランプリは熱くなりそうです。

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