きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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皐月賞3着のダノンバラードがダービー出走を回避するそうです。引退したダノンシャンティの分までと楽しみにしてらした馬主さん、その日に向けて懸命に仕上げた調教師さん、厩舎の皆さん、今度こそと作戦を練っていた武豊騎手、それに期待に胸を躍らせていたファンの方々、どなたにとっても残念な結果になってしまいました。競馬の神様はときに残酷、ぜひ再起を期して頑張ってください。

さて、ダービーへと至る道にはいろんなステップがあります。皐月賞経由を“王道”とするなら、青葉賞のようなチャレンジャーが挑む“覇道”もあります。京都新聞杯を勝ち上がったクレスコグランドも群雄から王者への座に駆け上がろうとしている1頭です。

菊花賞トライアルとして非常に格の高いレースだったのが、2000年から春に移設され“ダービー最終便”となり、デビューの遅れた素質馬や賞金不足の馬たちの戦場となりました。いきなりアグネスフライトがここを勝ちダービーも制します。その後もハーツクライ、インティライミが本番で2着するなど“裏街道”にしては“化ける”確率の高いレースですね。

クレスコグランドはタニノギムレット産駒ですから、ウオッカに次いで2組目のダービー親仔制覇を狙います。ちなみにダービー馬の父が2頭のダービー馬を出したのは、ミナミホマレがゴールデンウェーブとダイゴホマレで達成、もう50年以上も前の記録になります。

仕上げの難しい血統のようです。姉アプリコットフィズは気性の問題なのか伸び悩んでいます。叔父マンハッタンカフェは大幅な馬体減に苦しめられ春のクラシックシーズンを棒に振っています。反面、仕上がれば素晴らしい集中力で底力を発揮します。

2200mで2勝、2400mで1勝と長めの距離を意識的に使われています。この経験もアドバンテージになりそうです。ぜひ、万全の体調で府中コースに立てると良いですね。

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