きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

ようこそいらっしゃいませ。

雨中のダービーをオルフェーヴルが制しました。数々のG1を勝ちまくっている馬主のサンデーレーシングさん、これまでインティライミ、ローズキングダムの2着はありましたが、ダービー制覇は初めてですね。おめでとうございます。

ちなみにクラシックレースも完全制覇だそうです。ブエナビスタで桜花賞、オークス、皐月賞はアンライバルドとオルフェーヴルの2回、菊花賞はデルタブルースが勝っていますね。重ね重ねおめでとうございます。

クラブ所属馬のダービー馬としては86年のダイナガリバー、03年のネオユニヴァースに続いて3頭目ということになります。それにしても今回は3着までがすべてクラブホース、個人馬主は4着のナカヤマナイトが最先着の結果でした。ちょっと寂しい気にさせられます。

プロの相馬眼の凄さがバックボーンにあるのは確かでしょうね。生まれる前から、どころか父も母も兄弟まで知り尽くしているスタッフが育成から入厩まで手塩にかけるわけです。手間暇のかけ方がそもそも違うという側面もあります。相馬眼という優秀な個人に帰属する定性的判断というよりある意味でシステマティックな仕組みの問題なのでしょう。

日本競馬に今やクラブの存在は欠かせません。欧米にも結果的には似たような共有馬主システムがあります。高額な良血馬をリスク少なく持てる楽しみがあります。

反面、競馬はオーナーと生産者、育成家、調教師、スタッフなど無数の人々の極めて人間的な繋がりの中で根を下ろし、発展してきたスポーツであり文化でもあります。

個人馬主のパーソナリティが競馬の味になってきました。そこが競馬の楽しくも面白いところだと思っています。個人馬主の皆さんに頑張っていただいて、ぜひ“味のある競馬”を見せてほしいものだと考えています。

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