きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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明日の函館5R新馬戦、ヒーラという牝馬が気にかかっています。栗東の森秀行厩舎の所属でオーナーは平井裕さんです。父がディープインパクト、母がセントフロンティアという血統で母はやはり平井さんの所有馬として走っていました。

ディープ産駒というのも気になる理由の一つですが、むしろセントフロンティアとの組み合わせに注目したいですね。オーストラリア生まれのこの馬は当然遅生まれですから、中央時代は仕上がり切らず佐賀に転戦して堅実に走りました。結局、通算23戦7勝の成績で終わりましたが、地方で走っていたのが信じられない血統です。

セントフロンティアは父デインヒル、母父サドラーズウェルズ、ノーザンダンサーの3×3という強いクロスを持っています。デインヒル産駒では名馬ロックオブジブラルタルがこの3×3という配合を生かして成功しています。デインヒルと母父サドラーズウェルズの同配合で活躍した馬に愛オークスなどG1を4勝したピーピングフォーンがいます。

日本ではキツいクロスはあまり好まれないのですが、向こうは狙ってやるのか無頓着なのか真偽は分かりませんが、けっこう普通にあるケースですよね。ということはこの手の血統の牝馬がたくさんいることになります。ヒーラのノーザンダンサー血量は5×4・4ということになりますが、ヨーロッパならごく標準的な近親交配でしょうね。ディープがヨーロッパへ種付けに出かけたらどうなるか?そんなテストケースの意味合いも秘めているような気がします。

ちなみに馬名は人から採取された細胞を培養したもので、培養を繰り返すうちに不死になっているそうです。ノーザンダンサーの血も不死のまま伝わっていくのでしょうか。

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