きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

歌人“京雅”さんからの和歌(沓冠) 有馬記念

12月29日は、野中 悠太郎 騎手、西園 正都 調教師の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
先週の日曜日は、暮れの競馬の代名詞、GI有馬記念が行われました。この一年を象徴する活躍馬16頭が集結したドリームレースを制したのは3歳馬イクイノックスでした。覆面歌人の京雅さんからは、この有馬記念の和歌が届きました。和歌(沓冠)に隠れたメッセージを読み解き、お楽しみください。

有馬記念 京雅

来るさタフ
レースで強し
あっと見せ
リードも凄い
邁進名馬は

隠れたメッセージは「くれありま ふしせいは → 暮れ有馬 父子制覇」です。
来()るさタフ(
レ()ースで強し(
あ()っと見せ(
リ()ードも凄い(
邁()進名馬は(


<京雅さんの和歌【沓冠】の解説>
ファン投票1位の期待に応えてタイトルホルダーが集団を牽引してスタートした第67回有馬記念。イクイノックスは中団後方で待機。やや行きたがるような素振りも管理する木村哲也調教師は「引っかかっているわけではないのですが、パワフルで、それこそ頼もしく見ていました」と慌てぬ様子。
3コーナーでC.ルメール騎手が上手く外に進路を確保して、さぁ来るぞ、という雰囲気。4コーナーから直線入り口で、一気に先団に並ぶと観衆もアッと驚くギアチェンジでリードを広げ、有馬記念優勝と共に名馬への道を邁進する走りを披露しました。
最後は流す余裕も見せた、レースで強し、の内容で年度代表馬の座もグッと手繰り寄せました。

イクイノックスの父はキタサンブラック。父の背中を追いかけて息子のイクイノックスが有馬記念制覇。「暮れ有馬 父子制覇」、次は父を超える旅がイクイノックスには待っていることでしょう。

さて、今年の京雅さんの和歌の更新は、これが最後。一年間、誠にありがとうございました。来年も隠れたメッセージが盛り込まれた沓冠(和歌)を、是非、お楽しみください。また、新年にお会いしましょう!


※ 【沓冠】の解説
和歌の折句の一種。意味のある10文字の語句を、各句の初め(冠)と終わり(沓)に1字ずつ詠み込んだもの。「沓」とは、体の一番下に着けるもので、「冠」とは、一番上に着けるものであることから、「沓冠」といわれる。 平安貴族の「言葉遊び」で、短歌の中に、本文とは違う言葉を忍び込ませて、和歌の表面とは違ったメッセージを密かに伝えているところが、面白いところ。

※歌人“京雅”さん
長く競馬サークルに住みついている覆面歌人。一昨年から、当協会ホームページで連載開始。渾身の一首をお届けするので皆さんも、是非、謎解きに挑戦してください。

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