きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

歌人“京雅”さんからの和歌(沓冠) 朝日杯フューチュリティステークス

12月22日は、横山 武史 騎手、黒岩 陽一 調教師、緒方 努 調教師の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
先週は阪神のマイル戦で競われる2歳スピード王決定戦・朝日杯フューチュリティステークス(GI)が行われました。集まったスピード自慢の牡馬たちの中、頂点に立ったのはドルチェモアでした。覆面歌人の京雅さんからは、この朝日杯フューチュリティステークスの和歌が届きました。和歌(沓冠)に隠れたメッセージを読み解き、お楽しみください。

朝日杯フューチュリティステークス 京雅

向えさあ
期待の馬さ
随意無比
出たよ駿馬は
伸びたよ強い

隠れたメッセージは「むきずでの あさひはい → 無傷での 朝日杯」です。
向()えさあ(
期()待の馬さ(
随()意無比(
出()たよ駿馬は(
伸()びたよ強い(


<京雅さんの和歌【沓冠】の解説>
ドルチェモア=「甘い+もっと」という馬名の由来とは裏腹に、内枠を活かしてスタートを決め、好位3番手の絶好のポジションにそつなくつけたドルチェモア。
母が桜花賞馬のアユサンということで、期待を一身に受けた本馬は、意のままにインコースをロスなく追走。直線に向いたところで、満を持して外に持ち出すと、阪神の登り坂にも屈せず脚を伸ばし、猛追してきたダノンタッチダウンをクビ差退けました。
近年、活躍馬を多く輩出しているサウジアラビアロイヤルカップ優勝から「無傷での 朝日杯」3連勝での戴冠となりました。
2歳スピード王に輝いた駿馬が向かうは、母が制したクラシック路線か。それとも、スピード極めるマイル路線か。今後のドルチェモアの動向が気になります。

いよいよ今週は有馬記念。毎週競馬を見ているとあっという間に1年が経過します。
ファン投票を中心に選出された16頭の祭典を存分に楽しみましょう!


※ 【沓冠】の解説
和歌の折句の一種。意味のある10文字の語句を、各句の初め(冠)と終わり(沓)に1字ずつ詠み込んだもの。「沓」とは、体の一番下に着けるもので、「冠」とは、一番上に着けるものであることから、「沓冠」といわれる。 平安貴族の「言葉遊び」で、短歌の中に、本文とは違う言葉を忍び込ませて、和歌の表面とは違ったメッセージを密かに伝えているところが、面白いところ。

※歌人“京雅”さん
長く競馬サークルに住みついている覆面歌人。一昨年から、当協会ホームページで連載開始。渾身の一首をお届けするので皆さんも、是非、謎解きに挑戦してください。

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